それはどのような漫画にもあることでしょう。ジャンプなんかを読んでいても胸部が強調された女性が出てくることが多く在りますが、あれを偏に性別差別だとは言い難いと思います。BL作品に触れていくとよくわかりますが、妄想が広がり続けたような美化され過ぎたBLもありますが、現実的なBLも多くありますよ。今ではリアリティを追求した作品も多く存在します。
またBLを書いていらっしゃる方にも男性同性愛者の方もいらっしゃいますから、「女性に因る偶像化された男性同性愛者像」にはあてはまらない主人公も出てくる筈だと思います。
またBLに限りませんが、一般にセクシュアル・マイノリティを一要素として小説やその他の作品に使用する、セクシュアル・マイノリティではない作家さんもいらっしゃいますが、それは同性愛差別ですか。もしそう云ってしまうのなら、同性愛を小説の中で扱う為には作者が当事者でなくてはならず、それは小説と言う芸術分野に於いても、同性愛を普遍化しようという試みに於いても障害となります。女性の作家が自作の小説の主人公を男性としても性別差別にはなりませんから、異性愛者の作家が自作の主人公を同性愛者と設定したとしても性別差別になることはなく、因って同性愛者差別にもならないのではないか、と考えます。
また最近のBLには、『禁断の愛』という陳腐で使い古された文言は見当たりません。