▼テスさん:
なるほど。つまり、現実に規制するのは無理でも、抗議することはできるのではないか、ということですね。それならできそうです。俺も、BLは隠されたゲイフォビアだと思います。全ての腐女子が現実の同性愛を否定しているとも思えませんが、そういう人が多いのは事実ですね。
断言しますが、日本は、先進国の中で最も同性愛者を差別している国家の中の一つです。
そして、そのことを異性愛者が、時には同性愛者自身が認識していないことが、一番の問題点だと思います。
>余談になりますが、またやおい文化の中でもBLのほかに、『腐女子たちが自分好みのかわいらしい男の子を女装させて楽しむマンガ』などというものまであるそうです。ジャンルの名前は分かりませんが、現在のBLのように大きくなると、トランスヴェスタイトの方々や性同一性障害をもった人たちへの新たな偏見というものを生み出しかねないとも私は思っております。
えっと、俺はよく知らないのですが、「プリンセスプリンセス」だったかな?うろ覚えなのですが、確かにそんな漫画があったような気がします。
>テレビ番組によるゲイフォビアに関しては現在でも目に余るものがあると思います。特にレイザーラモンHGです。なぜセクシャルマイノリティ教職員ネットワークなどの人権保護団体が抗議しないか不思議なくらいです。あのようなマイノリティに対する(一部のマイノリティは彼を容認できるようですが)極めて差別的な表現が『表現の自由』という言葉で許されるわけが無いと思います。
ちなみに、セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークは、一度だけレイザーラモンHGに抗議したことがあります。しかし、残念ながらその内容は腰砕けでした。あれでは、抗議した意味が全然ありません。
詳しくは、
ttp://homepage3.nifty.com/stn/kougitop.html
を読んでください。↑最初にhを貼り付けてください。
もう、本当に酷い内容です。何だ、セクシュアルマイノリティ教職員ネットワークなんて、こんなものだったのか、という感じでした。一番最悪なのは、「レイザーラモンHGさんの個人の表現について、抗議したものでもありません」という一文ですね。ふざけるな!、と言いたいです。
冗談じゃないです。あの男がテレビでやっている行為そのものが、同性愛者差別なのです。
このことに関する俺の意見なのですが、ちょうどいい文章を二ヶ月ほど前に書いたことがあったので、下に貼り付けておきます。
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先日まで実家に帰省していたのですが、父は、24時間テレビに登場したレイザーラモンHG(住谷正樹)を見て笑っていました。俺は、父にはカミングアウトしていません。上京する前の俺なら、諦めてしまっていたでしょう。しかし、俺は、父に向かって、「この男は同性愛者を差別してる。だから、こんなん見たらあかん」と言いました。
「どこが差別なんや」
と父は訊きました。
「例えば、『嫌韓流2』に、韓国では、知的障害者ではない人が舞台に上がって、知的障害者の醜悪な物真似をしてるのは障害者差別やっていうのがあったやろう?この男は異性愛者や。だから、この男がやってるのは同性愛者差別やん。テレビで同性愛者を笑いもんにしてる日本人に、舞台で知的障害者を笑いもんにしてる韓国人を非難する権利なんかないわ」
と俺は言いました。『嫌韓流』は、以前父が買っていた漫画です。
「そういえば、どっかのアナウンサーと結婚したってテレビで言ってたわ。だから、HGは異性愛者ねんろうなあ。でもなあ……」
父はまだ納得がいかないようでした。
「じゃあ、こんなふうに想像してみねま(想像してみなよ)。白人がな、黒いクリームかなんかで、肌を黒く塗って登場したとする。で、その白人が、アフリカかどっかの少数民族がやってることを街中で真似して、それを見た人が笑ってる、という感じのバラエティ番組があったら、どう思う?」
「そんな番組ないやんけ」
「だから、あったとしたら、や」
「そりゃあ……やっぱ人種差別やろうなあ」
「やろ? この男がやってることも同じやん。といっても、ほんもんの同性愛者は絶対にこんなことせんけど」
「でも、テレビでやってることやしなあ」
田舎に住む自営業の人には多いのですが、父は、一日中テレビをつけっ放しにしていて、メディアのやることは絶対に正しいと思い込んでいる人です。そこで、俺は、日本のメディアがいかに信用できないかを説明した後で、こう付け加えました。
「例えばな、お父さん、お腹に癌の手術した跡残ってるやろ? でな、バラエティ番組で、健康なお笑い芸人が、特殊メイクか何かでお腹に手術の跡を作って登場したとする。で、その跡を利用してマジックで顔を書いて、腹踊りとかを始めたとする。で、それを見て、他のお笑い芸人や視聴者が笑ったら嫌やろ? それと一緒やんけ」
「いや、ちゃうやろ」
「何で? どこが違うん? 言ってみねま」
俺が追求すると、父は黙りました。そして、俺はこう付け加えました。
「この男が、セクシュアルマイノリティの団体から訴えられたの知ってる?」
「え、ほんとか?」
「うん。もしもな、同性結婚が認められてるEUの国でこんなことしたら、裁判になって、とっくに有罪判決受けてると思うわ」
これだけ言っても、父はまだ納得しませんでしたが、とりあえず、チャンネルは変えました。
良かった、少しは想いが通じた、と思った次の日です。父は、性懲りもなく、彼が登場するバラエティ番組を見ていました。
「チャンネル変えてもいいけ?」
と俺は言いました。父は驚いた様子でした。
「何でやね」
「(テレビを指差して)こいつが出てるでや」
「そんなにHGが嫌いなんか」
「嫌いとかの問題ちゃう。昨日言ったやろ。この男は同性愛者を差別しとるんや。それを見るってことは、自分ら(俺たち)も同性愛者を差別してることになるんや」
「いやいやいや、いくらなんでもそれはないやろ」
「何でないん? 例えばな、選挙で、女性を差別してる候補者に投票するのは、間接的に女性を差別する行為やろ? スナッフビデオを購入することは、間接的に殺人に加担する行為やろ? その程度の理屈がわからんわけじゃないやろ?」
俺がそう言うと、父は反論できなかったらしく、怒ったようにテレビのスイッチを切り、寝室へ行きました。
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以上です。俺たちにできることは何かないのかな……。テスさんはどう思いますか?