平和の意味は狭義では、戦争や紛争のない社会が安定した状態といえると思います。
広義では、戦争や紛争といったデカイ殺戮に限らず、もっと裾野を広げた意味も入ってくるとは思いますが…。
原爆は大量の命を一瞬にして奪う兵器、他の爆弾は原爆程の威力はないけれど、人を殺す兵器です。また化学兵器など別な殺戮兵器もある世の中です。
だから、原爆さえなくなれば平和になるという訳ではありません。
でも、日本は世界で唯一、戦争で原爆を投下された国です。
原爆の悲惨さを身をもって知った国です。
それで「こんな悪魔な兵器はあっちゃいけない!」と強く思ったんです。
だから被曝国として、核廃絶を訴え続ける役割があると思います。
たった一発の原爆は、一瞬にして空中に数十万度の火球が発生し、凄まじい気圧変化は巨大な衝撃波を生み、地上には数千度の熱線が照射、爆風、火事嵐が荒れ狂い、地獄のような中で大量の尊い人命が奪われたんです。
自分らと同じ人間が原爆で大量に死んだんです。
こんな兵器はもう二度と使われちゃいけないという核廃絶の声は後世まで伝え続けなきゃいけないと思います。
平和は理想かもしれません。でも理想は叫び続けなければならないと思います。
日本は交戦権の一切を否定した世界でも稀な平和憲法を持つ国です。
GHQによる押し付け憲法などとも言われますが、当時戦争を経験した国民の90%近くがこの憲法を支持しました。
戦後65年を経て、戦争体験者はどんどん高齢化、亡くなり、戦争の記憶がどんどん希薄になる昨今ですが、若い世代はその意識や記憶、平和を強く願う思いを引き継いでいかなきゃならないと思います。