貴重なご意見ありがとうございます。「愛の言霊」という映画は「アイドル同士の絡み」といった女性向けの娯楽であり、また徳山の発言も男性に愛されるという感覚を単純に表しただけの軽いものにすぎなく、過剰反応するべきではないということでよろしいでしょうか。
同性愛の形容に「禁断」という語を使用した点や、徳山の発言に対する私の意見は確かに過剰でした。差別という強烈な語を使う時には、やはり明確な対象がなければ単なる喚きになってしまいかねないですよね。つい過剰な反応に陥りがちなので、さらに気をつけたいと思います。
ただ、その試写会発表の席でなぜ「爆笑」が起こったのかという点が非常に興味深いです。心理学やクイア理論、ジェンダー論等といった学問的な視点からではなく、一般的な視点で見てみますと、この現象はどのように分析されるのでしょうか。
私の考えとしては、メディアに出演する同性愛者を売りにする、もしくは同性愛者と思われている人々(ハードゲイやピー子、おすぎ、山咲トオル等)といった人々が奇抜な格好や女性的な振る舞いをするのは、「同性愛者というものは“同性愛者らしい"振る舞いや容貌を帯びなければならない」という暗黙の了解のようなものが存在するためだと思われます。そこからさらに敷衍すると、同性愛者を一般的に“滑稽”で、“変”な「笑うべき対象」と位置づけたのではないでしょうか。客席にいた人々も、経験的に刷り込まれていたために、「爆笑」したのだと思われます。私は、「同性愛」が「笑うべき対象」と考えられ、貶められているような気がしてなりません。
よろしければ、また意見を頂ければと存じます。