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多文化共生が成功した国?そんな範とするような国はありません。フィンランドやカナダなどは教育改革から多文化共生をうまくやろうとしています。大阪大学は医学部生に多文化コミュニケーションの手だてを演劇に求めていますが。
多文化の人々が大量に流入することは避けようのない事実ですが、それに対するある程度完璧な、国単位でのまとまったモデルはありません。
この課題に限ったものではありませんが、20世紀というのは、目指す目標がありましたが、21世紀にそういうものはないんです。
国や地域社会、学校や会社など、それぞれがよりベストに近い答えを出しながら進むしかないんです。
私たちは、民族も宗教も価値観も常識もライフスタイルもバラバラな人間同士が、コミュニティではうまくやっていかなきゃなりません。
心から分かり合うことは無理でも、分からないものは排除するのではなく、分かり合える部分を見つけてどうにかうまくやっていかなきゃなりません。
我々の暮らす現代というのは、まとまった成功事例から範をとり、それを目指すということが出来ない時代なんです。
また、東欧の民主化革命ですが、これは1989年にソ連の衛星国であった東欧諸国で共産党政権が連続的に崩壊した出来事です。
ポーランドおよびハンガリーにおける非共産政権の誕生に始まり、ベルリンの壁崩壊、チェコスロバキアのビロード革命、ルーマニアのチャウシェスク体制の崩壊に至る出来事。これに、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国のソ連からの独立、ソ連崩壊、ユーゴスラビア紛争を含め、東欧民主化革命といいます。
移民が大量に流入したら経済が崩壊し、失業者も溢れる。‥とのことですが、おっしゃる通り、移民を大量に受け入れるにはリスクがあります。
同じ民族の韓国ですら、それ故に北朝鮮からの難民を大量に受け入れようとはしません。
私が言ったのは、そのリスクを引き受けるべきだということです。
北朝鮮周辺国がそのリスクを引き受けないと、北朝鮮の民主化は難しいということです。
なんでリスクを負ってまで北朝鮮を民主化すべきかと言えば、北朝鮮は我が国にとって一つの脅威だからです。
また、北朝鮮の民主化というのは、将来的には日米安全保障条約をなくし、日本の安全保障政策の大枠を変える所に意義があります。