▼たれさん:
お恥ずかしいながら、私は歴史に詳しくありませんのでその当時の様子は知りようもありませんが・・・・・人民を守ることに必要な条件は以下だと考えます。
・事前に敵機来襲を察知すること
・目標がどこであるのかの断定
・その情報をいち早く伝達し、安全地帯を確保し、非戦闘員を非難させること
・対空防御並びに迎撃機による進入阻止
これをやっていなかったかといえば、やっていますよね。ただ、敵軍のほうがはるかに戦略・戦術的に、というよりも心理学的に優れていたというべきじゃないでしょうか。
夜半の空襲であり、しかもその前には空襲と見せかけた陽動もする。もちろん、陽動に対してラジオなどを使って空襲情報を民間に伝えています。ここでの大きなミスは、おそらく軍内部での見解として夜間空襲の難しさがある以上、今日はもう空襲しないだろうという見方があったはずです。結果的に油断でしかありませんが、本隊の空襲に対してなんら方策を採らなかったのは、人民を守ることをしないためではなく、敵の心理戦に見事に負けてしまったからであると考えます。
次に、技術面として敵機の来襲を完璧には察知することが出来ず、当然ながら目標がどの位置になるのかは、推測するしかありません。戦略的に考えれば、日本の補給・後方基地・工場などのを叩き潰すのが最初だろう、と考えるのは当然としてではどこなのか、と考えると東京の中小企業が集まる下町と考えることは出来たでしょうけど、だからといってすぐに民間人を非難させることは物理的に不可能です。
最初に陽動部隊を察知したのが22:30程度、そこから実際の空襲まで1時間半。被災者だけで100万人いるわけですから、その短時間で少なくともこの人たちを逃がさなければなりません。それは、物理的に不可能な話です。
帝国陸海軍の対空防御力は貧弱という言葉がよく似合うほどに劣悪であり、物量に勝り技術力にも勝るアメリカ軍相手に、限定地域を守ることはほぼ不可能です。
避難命令を出せなかったと仰いますが、出せなかったというよりは、出すという選択肢が無かったといったほうが正しいでしょう。もしも、有能な軍人が、例えば山本五十六、石原師団長、秋山中将などが指揮を取ったとしても、技術面で敵機来襲・目標地点が分からない以上対策の仕様がありません。まぁ、仮にアメリカ軍の全情報を察知したとしても被害者は確実に万を越えたと思います。
専門家でない私が言っても説得力がありませんが、第二次世界大戦に関しては、やってはいけない戦争でした。日本の国力から言って、アメリカに勝つことは不可能。負けない戦をしたとして五分、六分の条件で講和する時期を探る。という選択肢しか戦略的に考えてあり得ません。それを、当時の馬鹿どもが戦術的な勝利を積み重ねることで、戦略的劣勢を覆そうなんて阿呆なこと考えるから悪い。
そういった条件の下、起こってしまった東京大空襲は戦略的に考えれば敵の採る必然の作戦であり、戦術的に考えれば防御されることはまず無い作戦です。
これを、その局地的な対応のみを議論したところで意味がありません。当時の対応は、真摯さに欠けた可能性はありますが、人的物的損害を減らす方策はいかに真摯に対応したとしても無かったでしょう。
そこで逆にお伺いしたいんですが、これだけ仰るということはたれさんには腹案があるはずです。どうすれば、東京大空襲の被害を防げたとお考えですか?