ゲイというのは、世の中ではどう転んだってマイノリティ(少数派)だ。その反動か、ゲイの仲間うちではやたらとマジョリティ(多数派)に属したがる傾向があるように、俺なんかには見えるのである。そうした傾向は、男の趣味に関して特に顕著だと思う。ゲイマガジンが『こーゆーのがイケてるのだよ、キミたち!』とプッシュしたスタイルを無批判に“是”とし、こぞってその真似をするのだ。二丁目に行けば掃いて捨てるほどいる、ご存じ“坊主頭にヒゲ”というのが目下の好例である。流行に弱いのは人間の常であるから、そのこと自体はなんら悪いものではない。が、ゲイのそれに関しては問題がひとつある。そのスタイルを信奉するあまり、それ以外のスタイルを認めなくなってしまうのだ。以前、某ゲイバーで友人の写真家が個展を開いたことがある。被写体となっているのはノンケ青年ばかりなので、いわゆる“イカホモ系”は一人もいない。しばらくして、ヒゲ坊主同士のカップルが入ってきたのだが、写真を観て彼らの発した言葉を聞いて、スマンが私はひっくり返ってしまったね。『このモデルの人たちィ〜、なァんか変〜。どうしてみんな髪が長いのォ〜!?』・・オイオイ、“変”てェことはないだろうが。ていうか、世間では坊主じゃない人間のほうが圧倒的に多いんだぜ!?とテレパシーを送ったのだが、しかし残念ながら彼らには届かなかったようで、二人は最後までずっと、変だ、変だと言い続けたのであった・・。自分の服装や髪型や行動をどれだけカッコイイと自惚れようと、それは勝手である。しかし自分たちとベクトルの異なる格好をケナす、認めないというのは違うだろう。それじゃまるっきりカルト宗教の狂信者ではないかぁぁ!!以上。
★★★とある雑誌に書いてありました。みなさんの感想よろしく!!ちなみに俺ゎ激しく同意!!!