▼ルパンさん:
正直、ルパンさんも同性愛者に偏見を持っています。性的指向(性的嗜好や性的志向ではない)は生得的なものなので、本人の意思や周囲の環境で変化するものではありません。
それから、どこかしら壊れているとか、平気で自分に嘘をつける人が多いとか、意思が弱い、国家機密を扱う部署にはつけない、というのは、大嘘です。同性愛者差別です。
あなたは、同性愛者に偏見を持っています。
イギリスのトニー・ブレア首相は、将来、自国が同性愛者のリーダー(首相)を持つこともじゅうぶんにありえる、と述べたことがあります。
ブレア首相(労働党)は、雑誌のインタビューに答えて、
「英国議会には上下院とも『たくさんの』同性愛者の議員がおり、その頂点に立つものが出てもおかしくないし、その場合でも彼または彼女は一般大衆に歓迎されることだろう。私は、人々が、単に同性愛者であるからというだけで首相を拒否するとは思えない」
と語りました。
ノルウェーでは、現職の大臣が同性(男性)と結婚しました。
アメリカでは、ゲイが市長になりました。
日本でも、尾辻かな子さんはレズビアンであることを公言しながら大阪府議会議員を務めています。
また、ナチスドイツが虐殺したのは、ユダヤ人だけではありません。男性同性愛者や障害者やロマ人も、アウシュビッツ強制収容所に収容されたり、虐殺されたりしまいました。そのとき、多くのゲイが最後まで勇敢に闘ったのを、あなたは御存知ないのでしょうか?
強い意志を持ち、信念を貫き通した彼らのことを、俺は心から尊敬しています。
ルパンさんがそのような偏見を持ってしまったのは、今まで、同性愛に関する正しい知識を身につける機会がなかったからだと思います。まともな情報を載せてあるホームページのアドレスを貼っておくので、是非閲覧してみてください。
また、「同性愛って何?」「多様な性がわかる本」「同性愛がわかる本」「同性愛・多様なセクシュアリティ-人権と共生を学ぶ授業」「セクシュアルマイノリティ 同性愛、性同一性障害、インターセックスの当事者が語る人間の多様な性」といったような、真面目な本を読むこともお勧めします。今紹介した本以外にも、いい本は数多くあります。