店長の長谷川さんからナオトくんの番号を教えてもらい、早速電話。
僕「あ、もしもし?長谷川さんから番号教えて頂いた〇〇です」
ナオト(以下、N)「あ、すみません、〇〇です。」
お互い苗字で軽く挨拶。なんか緊張。
ナオトくんも都内の大学に通っているとの事。ボランティアサークルでアウトドアキャンプ中に右足下腿の骨にひびが入ったらしい。
とりあえず、当面必要なものを聞いて、明日持っていくことに。他に何か困ってることは?と僕。
N「あの、ちょっと言いづらいんですけど、お風呂が入りにくくて。」
僕「あ、ですよね。手伝いましょうか?うち、すぐそばなんで」
すぐに彼のマンションへ。
インターホンを押すと、奥から「あ、今あけます!」と。ドタ、ドタと音が近づいてくる。
N「あ、どうもすみません!」
やっぱかっこいい。マッチョではないけど、すらっとしてる。
たまったゴミを集積場所へもって行ったり、買い込んだ食材を整理したり、お風呂まわりを掃除したり。あー、きっと彼女さん、こういう感じなんだろうなーなんて思いながら、バスマジックリンを詰替えた。
時間はもう夜10時過ぎ。とりあえず、一通り片付いた。
N「いやー、マジで助かりました!親とかは恥ずかしいし、大学の友達とかはちょっと。すいません、カズキさん、お客さんなのに。」
僕「え、なにそれ。オレなら気を使わないんだ?」
とお互い笑った。
僕「お風呂、入ろっか?昨日、店長とだったんでしょ?」
N「あ、そうなんです。でも長谷川さん、全然手伝ってくれなくて。何かあったら呼べっていうだけでしたw」
僕は迷った。服を着たままがいいのか、一緒に入るべきか。でも、純粋にケガしてる人相手だから、洋服が濡れるっていう心配をしながらはやりづらいなと思った。
僕「一緒に入ってもいい?洋服濡れるし、嫌じゃなければだけど」
N「あ、はい。僕は大丈夫ですけど、ホントすみません」
僕「もう謝らないでよ。なんかこっちまで申し訳なくなる。笑」
とまた笑う。笑顔もかっこいいな。きっと、優しい人たちがまわりにたくさんいて育ったんだろうな、そう思った。
僕は中学の時、いじめを受けていた。当時、ちょっとした病気があって、体育を休んでたことがあった。友達はいたけど、陰で色々言われた。そのうち、あまり人と親しくなるのを避けるようになった。高校、大学と新しい友達にも恵まれて、でもどこかで当時のことを思い出す。それは、就職した今も同じ。きっと、なかなか忘れないんだろうな。
まだお風呂には入れないから、とりあえず一緒にシャワーを浴びることに。
装具を外したり、洋服を脱ぐのは一人で出来るみたい。
僕もさっさと全部脱いだ。ちょっと半勃ち。
ナオトくんは、やっぱりすらっとしていた。程よく頬筋もあるし、割れてはないけどお腹も引き締まってる。あそこはだらーんとしてるけど、太くて大きい。すらっとした手足。ヤバい、もっと勃起しそうになる。
彼を浴槽のフチに座らせてあげた。空の浴槽に僕が入って、髪の毛を洗ってあげた。ちょっと半勃ちの僕のが彼の背中にあたる。特に無言。
そのまま、背中を洗ってあげた。前は自分で洗えるとのこと。
最後に立ってもらって、おしり・太ももから後ろを洗ってあげた。ドキドキしてたけど、それよりもケガをしてることが心配だったから、特に変なことはしなかった。笑
僕「ごめん、ついでにオレも頭とか洗っていい?シャンプー借りちゃうけど」
N「あ、はい。全然。カズキさん、結構体細いんですね。前からそう思ってたけど、今日改めて細いなーって。」
へぇ、前から思ってたんだ。ちょっとうれしい。
僕「ナオトくんこそ、すらっとしてるし。モテるでしょ?」
髪を洗いながら、聞いてみた。彼女いるのかな。
N「いや、全然。彼女は高校卒業で別れて、それ以来は一人ですよ。カズキさんは?」
僕「ん〜、いません。去年別れたかな。あとはバイトとカフェ通い(笑)」
N「ありがとうございます!」
僕「全然、ありがとうじゃないけどねー」
また二人で笑う。ふと目が合う。無言。
沈黙を破ったのは僕。
「じゃ、あがろっか。」
ナオトくんを抱えて一緒に脱衣所に出る。バスタオルで拭いてあげた。
ん?ちょっと勃ってる。。でも、普通にスルーした。
お互い全裸のまま、部屋に戻る。とりあえずナオトくんをベッドに腰掛けてあげた。突然無言で、ふと僕の腕をつかむ。
え?何?という顔をする。彼は、「あ、すみません、特に何でも。」と笑った。
とりあえずその日は、帰ることに。
僕「でも、何かあったらいつでも電話してね。近所なんだし。遠慮なく。」
N「はい、お言葉に甘えます。ほんっと、ありがとうございます」
帰り道、お風呂で目があった時のこと、ふと腕をつかんできたこと、
色々考えてしまった。
数日、そんな感じで手伝いに行っていたが、彼からメールが来た。
「とりあえず少し実家に戻って休むことになりました。今度、また戻ったらゴハンとかご馳走させてください!」
バイトの帰り。カフェに立ち寄る。
店長「ホント、カズキくんに助けてもらったよ〜。彼、また来年度もここでバイト続けるみたいだし、まぁ仲良くしてあげてね。」
もうすぐ春休み。就活もそろそろだなぁーなんて思いつつ、でもナオトくんのことが頭から離れなかった。