コメントありがとうございます!ちゃんと今回はコメントお礼していこうと思います。
ゆうやさん、前からコメントありがとうございます。ホストされてたんですね。ホストって意外と女の子ダメな人もいますよね。彼氏さんといい関係みたいでうらやましいです。
とむさん、コメントありがとうございます。今回はエロを書けたらとは思ってるんですが。面白くなかったらすんません。だらだら気長に読んでやってください。
続きです。
それから、何日か経った後。その日は、バーが店休日で、ユウトと夜飯を食いに行く約束をしてた。仕事に行く準備をしているアキラさんに、夜飯を作っている最中、アキラさんの電話が鳴った。
「もしもーし。代表?はいはい。……は?え?まじで?」
鏡の前で時計をはめながら会話をしていたアキラさんの顔があからさまに歪む。キッチンからチラ見しながらハンバーグを焼きあげて、リビングに運ぶと、ちょうど電話が終わったアキラさんがおおげさなぐらいのため息。
「なんかあったんですか?」
「うん…なんか、集団で感染性胃腸炎やらインフルやらで、今日スタッフほとんど休むみたいで…」
「うわー、最悪ですね。それ仕事にならないじゃないですか。今日は店閉めるって連絡?」
「いや…今日締日で俺のエースが来るんだよ…、だからどうやっても開けないと…」
エースっていうのは、ホストにとっての一番の太客(お金と使う客)のこと。アキラさんのエースの話は聞いたことがあった。月に2回、東京から出張で来たついでに寄るだけなのに、とんでもない額使ってくれるっていう。店で一番使うとてつもない太客らしい。実際いくら使うって聞いた時は、ちょっと引いた。
枕営業もしなくなった今、アキラさんがナンバーワンになれてるのは、ほとんどその人のおかげって聞いたことがあった。
「とりあえず、キョウスケは来させるだろ……カナタは…今旅行中っつってたっけ…あとは…タカユキ…あいつ、今、日本かな?」
(アキラさん…そんなに友達…いたんだ…)
すごい焦りながらスマホと睨めっこするアキラさんを見ながら、そんなかなり失礼なことを考えてしまうのも仕方ない。営業メールもちゃんとしてんのかな?っていうぐらい、家ではあんまり携帯を長々と触ることがないから。
ボソボソ呟きながら携帯で連絡を取りまくるアキラさんを見ながら、アキラさんのサラダにドレッシングを入れてかき混ぜながら、完全に他人事の脳内になってた俺は、ユウトと待ち合わせの連絡とかを取り合ってた。そんな時。
色んな連絡が終わったのか、アキラさんがすごい考え込んだ顔でこっちを見てきた。瞬間、嫌な予感で背中がぞわってした。
「まぁーさーきークン」
ちなみに、アキラさんが「君」づけしてくる時はたいていろくでもない時ばっかり。
「なんですか?」
「…今日だけ、うちでバイトしない?」
「………無理ですねぇ」
嫌な予感的中。
「バイト代結構出すように掛け合うから!!ホント、お願い!!」
「無理です、嫌です、ふざけんな」
「そこまで!?お願いって!新規とかつけないようにするから!俺のヘルプだけ!今から素人声かける余裕ないんだってー!!マサキなら酒の作り方も専門だし、ちゃんと喋れるし!コールとかは適当に乗っとけばいいから!いつも通りでいいから!旦那様がこんなに困ってんだから!お願い!」
「どこの旦那が嫁にホストになれって言うんですか。色々おかしいでしょう」
「お願いしますってー!」
バーで女のお客さんと話したりはするけど、実際口下手で会話途切れたらマスターとかユウトにに助けてもらってばっかりだし、酒も弱いし、ホストなんて絶対無理!と思ってた。
でも一緒に遊びに行く予定だったユウトに先にアキラさんが連絡とって、ユウトも巻き込んでバイトしてもらうことになってしまって。俺だけ逃げるわけにも行かず渋々OKだしてしまった…。
それから1時間後…。
「あっはははは!!!やばい!マサキ!超似合うじゃん!めっちゃ可愛い、めちゃタイプ!」
どうせやるならってアキラさんに、色々いじられた。アキラさんの使ってるカラコン入れられ、髪はヘアアイロンでクルクルにされ、少し化粧もされて、完全に人形みたいに遊ばれた俺は、待ち合わせ場所に行った瞬間、キョウスケさんに爆笑された。
(タイプって言ってもらったけど、バカにされてる気しかしなくて全然嬉しくない…)
「…変なのはわかってるんで、慰めいいですよ…」
「いや、マサキ君、めっちゃ可愛いよー!」
「いや、可愛いのはお前だろ」
「ホント?似合う?髪とか完全にイメージと偏見なんだけど!」
笑うユウトが可愛すぎて言われると逆にむなしくなる。バーの時と違って、髪もがっちりセットしてて、完全にどこからどうみてもイケメンホストって感じ。芸能人にいてもおかしくない感じ。
キョウスケさんも、さすが元ナンバーワンホストなだけあって、いつものビジネススーツと違って白のスーツがうさんくさいぐらい似合ってて、オールバックに流した髪がすごい似合ってた。
ちなみにホストでもなかなかこんなあほみたいな白スーツなんて着る人居ない。アキラさんもいつも黒。そんなキョウスケさんを見てたら、俺の視線に気づいたキョウスケさんが、俺を見てきた。
「マサキ、何?見惚れちゃった?笑」
「そうですね。中身が詐欺なぐらいかっこいいです」
「え?何?それ褒め言葉?」
一応褒め言葉のつもりだったけど、伝わらなかったみたい。実際、アキラさんには言ったことなかったけど、顔とかスタイルだけだと男くさいキョウスケさんの方がタイプだったりする。笑
キョウスケさんとそんなやり取りしてたら、アキラさんが不機嫌そうな顔して近づいて来た。
「マサキ君、旦那様の前で他の男ばっか見ないでくれません?俺は?俺もかっこいい?」
「アキラさんは…いつも見慣れてるんで…」
「ひど…」
あからさまに落ち込むアキラさんを慰めながら、仕事場に向かった。