クリスマスの日の諸事情で、私は2人の少年と同居する事になった。
(詳しくはかなり前の投稿ですが『神主と2人の少年』でどうぞ)
正月…
それは神社にとっては最も忙しいイベント。
今年は隼と2人で準備をしてきたのでいつもよりは順調だった。
翔はというと、鐘や鈴、本殿の外廊下から柱などに始まり、裏山から河原に続く石階段の整備など、普段気になってもなかなか手が回らない所までを掃き清めてくれた。
夕食時に感謝を伝えたのだが、
翔「別に…他にやる事なくて暇だったんで。」
とぼそっと小声で返してきた。
隼「ちゃんと返事しろよ。はやとさん、ほんとにすいません。」
隼が翔の代わりに私に気を遣っている。
その様を見て、身体を半身私から逆の方に向けてムスッとした表情で年末特番の音楽番組を無言で見つめながら食事する翔。
一瞬ムッとした顔を翔に向けた後、隼は笑顔で今日あった事や明日以降の初詣の流れなどについてテンション高く話してきた。
何とも言えない空気に、私はどう対処すべきかわからないでいた。
3人生活となり、夜の活動は皆無となった。
しかし、私が風呂に入ると隼が追いかけてきて身体を洗ってくれる事や、半裸で私の布団の中に入って来る事だけは変わらなかった。