男子校に通っていた俺はセックスがしたくて堪らなかった。
中学時代の友人には彼女ができ、もちろんセックスしてるやつもいた。
俺は何故男子校に来てしまったのか。
後悔する日々が続いていた高2の春。
ある日。
休日に駅前でクラスメイトが女の子を連れて歩いているのを目撃した。
彼女なんかいないと言っていたのに。
「よぉ、平田」
気付けば俺は声をかけていた。
「お、アツシじゃん。一人か?」
「まぁ、そうだな」
「なら一緒にカラオケ行かね?コイツ、俺が音痴だから二人じゃ行きたくないって言うんだよ」
コイツと呼ばれた子に目を向ける。
「こんにちは、先輩」
ニコッと笑うそいつの声は、他のやつよりは高いが男のモノだった。
肩まで届くサラサラの髪と細い身体。
整った顔は女子と見間違うほどのものだが。
「あ、こいつは青木。ウチの近所に住んでんだ」
「僕は先輩のこと見たことありますよ?廊下ですれ違ったりとか」
「まじか。ごめん、分からなかった」
まさか男とは。
でも、少し安心した。
平田に彼女ができたら羨ましくて死んでしまう。
「で、カラオケいく?」
「あぁ。行こうか」
俺らはカラオケに行った。
カラオケ内で俺は少し浮いていた。
平田と青木の距離が近くてだ。
「もー、カズくん(平田のこと)下手すぎ!」
「青木が上手すぎんだよ」
幼馴染みの距離感とはこういうものなのだろうか。
俺にはそんなやついないから分からない。
「便所いってくる」
平田が部屋を出ていく。
するとすぐに青木が隣にきた。
「先輩、楽しんでます?」
近い。
太ももに手が触れる。
気のせいかいい匂いがする。
「あ、あぁ…」
顔を見れない。
なぜかドキドキする。
「先輩、歌うまいですね。イケメンだし。モテるんじゃないですか?」
「いや、彼女いたことないし」
「そうなんですか?カズくんはモテてるって言ってましたよ?クラスの人とかに」
「へ?」
「カズくんも、先輩のこと気になってるらしいですよ?」
意味が分からない。
男同士ってこと?
クラスや学校にホモがいるのは分かる。
男子校にはいるって聞く。
でも、まさか平田が…?
「あれ?カズくんのこと聞くの初めてでした?」
「あぁ…。初めて聞いた」
「それは…ごめんなさい。お詫びに…」
青木の顔が近付いてくる。
蛇のようにしなやかに、俺の首に腕を絡めてくる。
「トイレでイイコトしてあげますね」
その言葉だけで俺の股間は反応してしまった。
青木を押し返し、急いでトイレに向かった。
入口ですれ違った平田に「便所」とだけ言い、すぐに個室に入った。
硬く膨張した股間。
イイコト…。
艶やかで小さな唇から発せられた言葉。
いったいどういう意味なのか。
「先輩」
コンコンとノックしてきたのは青木だ。
「イイコト…させて…?」
俺は迷わずドアを開けた。
スルリと入ってきて鍵をかける青木。
「先輩は素直ですね」
背伸びをし、俺の頬に口づけをした。
「ここ、苦しそう」
股間で膨張したものを撫でながら笑う。
慣れた手付きでベルトを外し、チャックも開けた。
「緊張してる先輩可愛い」
パンツに手がかけられる。
そして、ゆっくりと下ろされ、俺は初めて屹立したモノを他人の前に晒した。
つづく。