そんな色々な出来事があった6ヶ月後、健一が冬休みの某日、俺は健一を一泊二日の旅行に誘った。
実は、俺の兄が某有名温泉旅館の総支配人をしていて、正月明けの暇な時に毎年俺を招待してくれていたのである。
その機会に健一を誘ったのだ。
旅館に着くまでの車中では他愛もない話題で盛り上がったが、やはり【小さい話】も節々ででてきた。
その部分だけの会話をピックアップすると
健一「中村さんって友達とスー銭(健一独特の表現でスーパー銭湯の事)行ったりするんすかぁ??」
俺「あぁ、時々なぁ」
健一「じゃあ、友達の見たりとかしてるんすね」
俺「まぁなぁ...見ようと思ってなくても見えてまう事ならあるよ」
健一「大きさとか気になったりしないんすか??」
俺「別にぃ。たいして大きさなんか変わらんと思うよ(笑)」
俺「健一は友達と行ったりせんのかぁ??」
健一「たまぁにあるっすけど....」
と、こんな感じのやり取りだった。
※この後、温泉に入るシーンを書きますがそこで健一が友達との銭湯事情を俺に打ち明けてきます。
ついでに書くと高速のSAでトイレ休憩を2回取ったのだが、【連れション】はしたが、もちろん健一は俺から遠く離れた小便器で用をたしていた(笑)
およそ3時間かけて旅館に着き、俺は出迎えてくれた兄にお礼を言い(健一の事は事前に話していた)、俺と健一は、客室係に毎年恒例の貴賓室へと案内された。
健一は旅館に宿泊した事は修学旅行以外無く、初めて見る貴賓室の室内に
健一「わぁあー、すごいっすねぇー!!こんな部屋泊まるんすかぁー!!すっげー!!
中村さぁん、こっち露天風呂あるっすよー!!」
と、ハイテンションで話す。
4部屋もある室内をひと通り探検した健一は座卓の上に置いていたテレビのリモコンを見つけ電源を入れるとチャンネルを変えていく
健一「あったぁ!!やっぱこれっすよね!!見るでしょ、中村さんもっ!!」
と俺に笑いながら聞いてくる。
俺「ああ、でも有料やぞ!!、ほらここに書いてるやろぅ」
と健一にパンフレットを見せる
パンフレットには1分間の視聴は無料でその後有料と書いている。
健一「わぁー、無料じゃないんすかぁ.....」
と、少し残念がる健一を
俺「後で兄貴に言って見放題にしてもらってやるからその前に温泉行っか、運転長かったし」
と健一を温泉(大浴場)に誘ってみた。