更新楽しみです!
まとまった投稿も嬉しいです☆
▼ユウさん:
>先輩は俺を解放し、立ち上がり、窓を開け、うちわで顔を仰いでいる。
>
>「お前ら、そんで付き合ってんの?」
>「…ハイ」
>「彰二がねぇ…アイツがねぇ」
>「その事なんスけど…」
>「そーねぇ…どーすっかねぇ…気まずいのもヤだしなぁ」
>
>さすが千田先輩。理解が早い。彰二とは大違いだ。
>俺らは、この関係をどうしていけばいいか…の難題にぶち当たっていた。
>
>2人ともお互いがそのケがあるというのは、全く気づいていなかったらしい。
>
>その上、俺は彬人先輩と関係を持ってしまった。もちろん彰二とも。
>
>そして先輩は俺と関係を続けるつもりらしかった。となると隠し通すのか、隠し通せるのか…という問題が出てくる。
>いずれの場合も場所は千田旅館なのだから…
>
>俺はベッドに腰掛けながら先輩の方をまっすぐ見つめ、聞いた。
>
>「先輩ってゲイなんすか?当時から彼女いましたよね、バレー部の」
>「あーうん、俺どっちもイける」
>「…やっぱし」
>
>千田さんの彼女というのは、女子バレー部にいた美人の可愛い先輩だった。2人が付き合ったというのは、一瞬で校内に広まった。職員室でもその話題が出されたとか出されていないとか。
>
>確かに俺もその一報聞いて女子が教室の隅で泣いたり、慰めてたりした光景を実際に当時見ていた。各教室でそんな現象になれば、職員会議のトピックに挙がるのも無理はなかった。
>
>「なんでも食べちゃうんだな…」
>「…うん、悪い?」
>
>先輩はやっぱりなんだか織田信長っぽい。血も涙も無い感じとか相手を出し抜く戦術とか、人を懐柔して心酔させちゃうとことか。
>世の中を読みきっていてクールなとことか。
>俺が鳴かないホトトギスなら、今頃殺されてた…。生きててよかった。
>
>俺の目から見て、先輩より強い男はあの学校にはいなかった。戦国時代なら先輩が総大将だっただろう。
>それに男もイケちゃうとこが似てる。となると俺は森蘭丸なのかな…先輩にとって…
>
>
>「お前はどーしたいん?」
>「…え?」
>
>「俺と彰二、どっち好きなん?」
>「…うーん。彰二って言ったら、俺また一撃食らちゃうんスねぇ?」
>「うーんw まぁ殴りたくなるだろうね」
>「…変態」
>
>「お前よーーーぉ。俺にケツ叩かれる度にチンコ硬くさせてたのに俺だけが悪いみたいに言うなよーーーw」
>「…スイマセン」
>
>また俺は股間が熱くなってしまった…
>確かに先輩のドSというのは性癖で、俺はそのSの攻撃に股間が反応していた。その時点で先輩の殴り癖を糾弾する権利はない。
>
>「じゃあ俺とも、たまにしろよ」
>
>何言ってんだ?この人は。無理だろう…何を都合のいい事を…
>
>「そんなの出来ません」
>
>「えー?」
>「そんなに俺とも関係を続けたいなら、
> 兄弟で話し合って見たらどーすか?」
>
>「はーーーー本当に寝耳に水だな…。
> マジでやってたんだお前ら。お前らどっちもゲイじゃん!」
>
>「…きっと彰二も同じように言うでしょうよ。
> まして先輩は彼女いるんだし。寝耳に水はお互い様です」
>「そだね」
>
>「で?その話今日するんですか?気まずくならないんすか?
> 大丈夫っすか?」
>「というか原因お前だろーお前が…お前の存在が…
> 俺ら兄弟に…難題を…悪魔め…」
>「…」
>「うーーーーん…くそ…」
>
>長い沈黙が訪れる。先輩はめんどくさそーに頭を掻いている。
>何をやるにも最初から答えがわかっているかのように物事をクールに全てをこなして来た先輩がこんなに悩む姿見たことない。
>なんだか少しだけカワイイ。
>
>「仕方ねぇ…徹平で我慢するか…」
>「え?徹平?…」
>「徹平、わかんねー?彰二と同じクラスの」
>「!!?俺が拒否したら、徹平くんをレイプするんですか!?!」
>「??? 何言ってんの?お前」
>
>またこのパターンだ。先輩は規格外すぎて色々理解できない。
>ディスコミュニケーションって奴だ。ぜーーんぜん理解できん!