もう慣れた、今日ずっと聞いているカメラと鉛筆の音。
真剣な表情で描き続ける神崎さんと
神崎さんの邪魔にならない様に気を遣いながらもいろんな角度から撮り続ける井上さん。
顔のアップだって上半身のクロースアップだって、下から見上げる様に撮ったり、なんなら股間しか写してないんじゃないか?って時もあった。
神崎さんが近づいてきて、俺の脚まじまじと見る。
そして、ふくらはぎ、内腿、とちょっと長めに、確かめる様に触った。
もうあと数センチ上には股間。
神崎「良い筋肉してるね。」
俺は正直耐えるのに精一杯だった。
だって感じちゃうって。
神崎さんはまた椅子に戻り再開する。
少ししたらまた俺のところに来て今度は上半身を触っていく。
神崎「腹筋はうっすらって感じだね。」
お腹は撫でてきた。
胸は触って筋肉造りを確認するようだった。
また戻って描き続ける。
また俺の元へ来た。
今回は実際に俺の元へ来てのチェックが多かった。
そして今度はわき毛を何度か撫でられた。
くすぐったい。
神崎「なるほど。」
毛の質感も確認するのか。と思っていたのもつかの間
神崎さんは俺のわきをクンクン嗅ぎ始めた。
俺「ちょっと何してるんですか!」
と焦っていると
「匂いも雰囲気を出すのにとても大事だから。」
神崎さんは落ち着いた感じで、なんだか有無を言わさない雰囲気があったので俺もそれ以上何も言えなかった。
神崎さんはわきの匂いと首筋の匂いを嗅いで、また椅子に戻っていった。