20:00
そろそろ夜の一度目のCDCが来る頃だ。
男子大学生の将太に指示をする。
健「しょーた、台車をそろそろ出しててくれー」
将「はーい、りょーです。」
コイツは、喋る言葉はチャラいが
客からも人気がある奴だ。
♪入店音
「こんばんはー!!CDCでーす!!」
たっけぇテンションで入ってくるのは、昼間の配送担当の男だ。
将「あー!玉木さん!お疲れッス!!」
どうやら玉木というらしい。
玉木「おー、しょーた!お前その後、彼女とどうなったんだよ!?」
将「いやぁー、それが!デートあとにホテルも行って、もう最高でした!!」
玉木「まじか!!すげーな!エロガキだなぁ!」
あぁ、そうか。
コイツら、テンションが似てるんだ。
あっけらかんとしていて、騒がしい。
俺が友達としては苦手なタイプだ。
玉木「あ、店長さーーん!お疲れッス!これファイルです!!」
健「あー、どーも…あざっす…」
ファイルを開くと付箋が挟まっていて、文字が書いてある。
【今日もお疲れっす!髪型決まってます!かっこいいっす。夜中まで頑張ってください!!】
そう書かれてあった。
健(なんだ?コイツ。)
変な奴だと思った。悪い奴じゃないんだろうが。何か違和感を感じる。
健(近づかないでおこう。)
そう思った。
将太と仲良く話し、次の店に配送に行った。
坊主頭で、テンションが高い感じは、まるで高校生の野球部だ。
武道をやってた俺としては、テンションが高い状態で道場に行くことはない。
常に平常心。
だから、俺はテンションを上げて何かに取り組むことが肌には合わない。前の仕事がそうだった。
玉木は少し将太と話していくと
「ありがとうございましたー!!!」
と次の配送先に向かって行った。