トシはバイト以外のことでも相談してきたり
学校のことをメールしてくるようになった。
「来週からテスト!しかも卒業がかかってるテストやけどマジやばい。にーさん教えてくれ〜」
「どの科目がやばいの?」と返信すると
「全部(笑)」と返してくる。
「それはやばいな。テストは何点満点で何点取らないとあかんの?」
「たぶん40点以下が赤点」
「あと1週間頑張るしかないけど効率よく頑張るしかないな。教えようか?ただ時間ないから合宿やけど…」
「合宿って泊まりってこと?」
「そう、●●ビルのホテルなら安く泊まれるからそこで勉強する?勉強するなら協力するけど…」
「にーさん、マジで!お願いします」
「じゃ明後日から2泊3日でやろう。じゃとりあえずいままでのテストとか写メ撮って添付して。明日中に。ホテルはこっちで押さえておくよ」
「了解です」
翌日の昼頃にトシから沢山のテストの写メがメールとともに届いた。
パッとみた感じ、35点や40点台が多い。一番驚いたのは氏名に宮森永久と書かれているのを隠してなかったこと、本名を知ったことだ。明日から2泊3日、ツインを予約した。
合宿当日、16時過ぎにトシからメールが。
「学校終わったから先にホテル行こうと思うけどにーさんの名前で予約してあるの?名前は?」
「フロントで宮森永久と言えば大丈夫だから」
「え、何で俺の本名知ってるの?いつから?」
「昨日から。テストの写メに氏名が載ってたから」
「あ、そういうことね。本名バレたかか。
じゃ先部屋行ってるけどにーさんは何時頃来れるの?」
「たぶん、18時30分には行けるよ。夕飯買っていくな。」
「了解」
18時30分にホテルへ。
「お帰りなさい。ゆうすけさん」と笑顔で
トシ、いや、永久が出迎える。
「え、何で俺の名前を…あ、フロントで聞いたな」
「お互いさまでしょ」
「まあな。それより●軒のカルビ弁当買ってきたから食べようぜ」
「マジで!アソコの高いから食べたことないよ!うまそー!」
本当にテンション高めで嬉しいそうな表情をしていた。
飯が終わると
「何か腹ふくれたら眠くなってきた」と永久はベッドに横になる。
「少し休憩したら勉強はじめるぞ」と俺は一喝した。
俺はカバンからiPadを取り出して永久の横に寝転びながらiPad'をみる。
「何みてるの?にーさん、じゃなくてゆうすけさん」と永久。
「昨日写メしてもらったテストの傾向を分析したデータだよ。ほら」と永久にみせる。
「マジで。これ1日でやったの?にーさんやっぱり凄いな」と永久は感心していた。
「時間がないし良く出される問題から理解していこう。その方が効率的だから」
「頼れるな、にーさんは?いや、ゆうすけさんは」と言い直した。
「そんなこと感心するより永久が理解してテストで赤点を取らないように勉強することが大事だから」
それから90分間くらい、iPadを利用して勉強を開始した。
永久はサッカーを小学生からずっとやってきただけあって意外なくらい集中力があった。
「ちょっと休憩するか?眠くなったらシャワー浴びてきたら」と言うと
「そうですね」と制服を脱いでシャワー室へと向かった。
上半身は程よく腹筋があり細マッチョな感じでら太ももは太かった。