「いらっしゃいませ!」
「完成してますか?」
「はい、あちらに」
「駿平、乗ってみて、早く」
「え、俺が…」
「高さとかピッタリだね」
「駿平カッコいいよ」
「ゆうた、どういうこと?」
「誕生日プレゼント、サプライズ第2段」
「え、マジで?これプレゼント?いや、こんな高いもの、いいって」
「一緒にツーリング行きたいっていってたじゃん、だから…」
「そうだけど、こんな高いものを貰えないよ」
「駿平、素直に喜んでよ、めっちゃお世話になったし、本当に気持ちだから」
「でも…さ」と俺。
結局、ペダルやら色々調整して、俺のロードバイクになった。
店を出て
「ゆうた、サプライズは本当に嬉しいけど
何十万もするプレゼントは流石にまずいって」と困惑する俺。
「俺のいまの夢知ってる?」
「ロードバイクで日本横断でしょ!」
「確かにそれもあるけど、駿平とロードバイクでツーリングすること。でも俺の趣味で押し付けるのも違うかなって」
「あれから、実は日本横断辞めてアパートへ戻ったんだ。バイトして金貯めようって。」
「重く捉えられたら嫌なんだけど、自分のこと意外に誰かの為に必死でバイトしたことなかった。でもバイトもめっちゃ充実感あった。だから本当にありがとうって言っておしまい」
「でもさ、」と戸惑う俺。
「駿平が教えてくれたんだよ、人の為に必死になって頑張る素晴らしさを」
「わかった。ありがとう。大事にする」
「それでよし」
自宅に戻り、ゆうたと近くにツーリング。
「気持ちいいな、ってか、めっちゃスピード出て怖いよ」
「気持ちいいっしょ」
二人でツーリングを楽しんで自宅へ。
「楽しかったね」とゆうた。
「本当にありがとう、ゆうた」
「いいえ、どう致しまして」
「そう言えば誕生日サプライズ第3段のメイン何だと思う?」
「まだあるの?もう十分だよ!」
「これは約束だから」
「約束?何?」
「この前出来なかった続きを」
「あ、合体か」
「そう、もう我慢できないし…」とキスを迫ってくるゆうた。
ディープキスをした。
何故かその時に俺の目から涙が溢れた。
「え、駿平どうした?何でないてるの?
感動した?」
「何か自分でもよくわからないけど、自然と涙が…幸せ過ぎてかな」
「いや、きっと。ゆうたにこんな色々してもらって、いままで31回の誕生日の中で絶対No.1の誕生日だよ。きっとこれからも。
ただ、ゆうたは明日帰っていくし、来年の誕生日も会えるかわからない。こんな誕生日絶対に忘れられないから。誕生日くる度に思いだして寂しくなるかなって」
「来年も一緒に過ごせたらいいね。でも、正直先のことはわからない。だから深く考えたくない。いまを大事にしよう、駿平」って
頭を手で押さえてキスをされた。
俺が11歳も歳上なのに…なんだか情けなくなった。
でも、確かに。今を全力で楽しもうと。
「ゆうた」とゆうたをベットに倒して俺たちの愛の確認作業が始まった。