朝、私はいつもより少し早めに起きた。
朝のお勤めの後、出発の準備のため、荷物の確認や補充をするためだ。
隼は俺と同じくらいに起床すると、すぐさま身嗜みを整え、朝食の準備をし始めた。
7時になると『ちょっと出かけてきます。』と言い切らずに母屋から出て行った。
愛車に荷物を積み終え、母屋に戻ると味噌汁の良い香りがした。
少し啜った後、ふと翔が起きてこないことに気がつく。
不思議に思いつつご飯を食べ終えると隼から電話があった。
葵ちゃんのお見送りは終わったのだが、吉川さんの外古屋の棚の修理をするので少し遅くなっても良いか?とのことだった。
『勿論だ。しっかり役に立って来る様に』と伝えると、快活に「はい。わかりました。」と言って電話を切った。
出発は焦る必要がないが、翔が起きてこないことが気になった。
布団に包まる翔を起こしに行くと、普段ならすぐに布団を蹴って出てくるのだが包まったままだった。
布団を少し剥ぎ顔を覗くと上目遣いで私を見つめてきた。
ゆっくりと布団を取ると自分でお尻を刺激している所だった。
『何してるんだよ…』と少し呆れ気味に言うと、
「すいません、なんかもうわからなくなって…。」
私が無言でいると
「あの、勇人さんはバイなんですよね?
こんなこと朝から言うの変だと思うと思いますけど、何も聞かずに僕を犯して来れませんか?」
少し考えた。
翔が何を考えて俺を誘って来ているのか。
しかし色々と考えはするが、当然正解はわからなかった。
私は裸になり布団に入ると上から覆い被さりながら呟いた。
『よくわからないが、翔が心の中を話してくれるなら良いよ?』
「わかりました…お願いします。すぐに入れて貰って大丈夫です。」
私は白い肌の翔を抱きしめた。
翔もまた、私を下から抱きしめた。