いつもみんなで一緒に過ごしている昼休みに1人抜け出すのは簡単じゃなかった。
いろいろ考えて吹奏楽部の顧問に呼ばれたから行ってくるって言って教室を出た。
よくよく考えたらそんなのよく通用したなと思う。
なぜなら同じクラスにも隣のクラスにも吹奏楽部員の女の子はたくさんいる。
なのに俺だけ呼ばれてるなんて不自然もいいとこだ。
体育館に向かってる時興奮と怖さ半分で足取りは軽かったように思う。
てゆーか昼休みに体育館って入れるんだろうか?
そもそも中3階通路への鍵は空いているんだろうか?
緊張で心臓がばくばく言いながら2階の体育館をスルーしてさらに階段を上ると、扉は開いていた。
人がいるかもしれないから一応こっそり忍者のように動いて放送室の前まで来た。
緊張で口がカラカラだ。
一応ノックしよう。
コンコン。
:どうぞ〜
扉を開けると驚いた。
完璧にではないが前回来た時に比べてだいぶ片付いてる。
床面が多い印象だ。
そこには笑顔のTが佇んでいた。
T:入って!
俺:う、うん…
カチッ。
今日は俺が鍵を閉めた。
T:来てくれないんじゃないかと思ってたよ!
俺:だって、絶対来いって…
T:そうだけど、本当に嫌なら無視すればいいだけでしょ?
なんなんだよ…
俺はその場に立ち尽くすしかなかった。
俺:や、やめてよ…
T:何が??
俺:お尻触ったり変な事耳元で言ったりするの…
T:どうして??
俺:誰かにバレたら…
T:はは!大丈夫だよ!誰にもバレないって!
俺:そんなのわかんない…!だろ…
T:じゃぁさ、誰もいなければいいの?
俺:えっ?
Tはグルグル俺の周りを歩き回ってお尻やお腹をまさぐる。
俺:あっ、やっ…
T:ねぇ今日来てくれたって事は、またいやらしい事をされたいって思ったんでしょ?
俺:えっ?ちっ、ちが…
この狭い空間で誰もいないのにTはまた耳元で囁くようにしゃべる。
T:ねぇそこどうなってるかわかってる?
Tが指差した先では俺のズボンの股間部分が真っ直ぐ前に突き出されて脈打ってる。
もう泣きたい。
T:はぁ〜かわいいなぁ!
Tはそう言うと後ろから強く抱き締めて首に吸い付いていた。