体育館のあのひどい放送室にいる時と教室なんかでセクハラ紛いな事をしてくる時とではまるで別人みたいなTがどうしても気になってしまう。
放送室にいる時のTは優しくて好きだ。
でも変にちょっかい出してくる時のTは正直言って怖くてたまらない。
誰かに気付かれてやしないだろうかと毎日不安だった。
それでもTはやめようとしなかった。
使われてないカフェテリアとうちの科の実習室は昼休みほとんど人がいない。
ある時はそこに呼び出されたし、偶然1人でトイレに行った時突然現れたTに個室に連れ込まれた事もあった。
正直バレるんじゃないかと言う恐怖で快感なんてまるでなかった。
そして結果バレてないはずなかった。
誰よりも知られたくない人にバレてたんだ。
K:昼休み最近よく出掛けてるね
俺:あっ、うん…先生の呼び出しとか多くて…それに部活の時間だけじゃ足りないから先生にいろいろ教えてもらってんの…
うちの吹奏楽部は必ず集まるのは週に1回火曜だけ。他は自主練とかなんだけど、結局誰も行かないから部活はほぼ火曜オンリーなんだ。
それはKくんも知ってるからこの言い訳は通用する…はず!
K:今日はいいの?
俺:えっと、うん、今日はないよ!
K:そっか。飯食ったらトイレ行こ!
俺:え?うん、いいよ!
最近はほぼKくんとトイレに行ってるけど、最初のうちはちょっと冷や冷やしてた。
あのクラスマッチの時みたいに改まって質問とかされるんじゃないかと気が気じゃなかった…
でもそんな事もなく普通にオシッコしながらしゃべるだけ。
それにしてもKくんも俺と一緒でものすごく便器に引っ付いてしてるな〜
全然見えないや…
最近こんな事ばっかり考えてしまう。
Kくんだけじゃない、一緒にトイレに行く友達のがもしかして見えるんじゃないかと必死に横目で見たりしてる。
そして案外見える。
みんなだいたい包茎っぽかったけど大きさまではよくわからない。
前は考えた事もなかったのに、Tとあーゆう事をするようになってから、トイレしてる人の股間を覗いてしまったり制服やジャージの股間部分に目がいったりしてしょうがない。
俺は変態になってしまったらしい。
一向に見えないKくんのチンコが気になって仕方ない。
そんな時は以前聞いたある噂を思い出して頭がいっぱいになる。
吹奏楽部にはKくんと同じ中学だった女の子が数人いてとても仲良くしてた。
たまに中学の頃のKくんの話とか聞けて嬉しかった。
その中のある話がとても興味深くて、いろいろと考えを巡らせる事となった。
登場人物はKくんとクラスメイト、そしてとある男の子だ。