その日の昼休みもいつものように放送室に呼び出されていそいそと向かった。
いつも既にTは着いていて、日によっては上半身裸で待っている。
ドアを開けた瞬間に鍛え上げられた美しすぎる肉体が目に入ると、一気に恥ずかしくなると共に自分との差を見せつけられてるようでいたたまれなくて顔を伏せてしまう。
でもそんな俺の顔を優しく正面に向けるとTは優しい笑顔で首にキスしてくる。
その瞬間身体中の力が抜けてメロメロになってしまう俺はTに体を預ける。
でもしっかりと自分の意思で制服のボタンを外してTシャツごと脱ぎ捨てる。
ベルトに手を掛けようとすると必ず先にTの手が伸びてきてスラックスを脱がされるんだ。
そんな時は自然と俺もTのベルトに手を伸ばしてしまうので、だいたいいつも同じタイミングでパンツ1枚になる。
ここでの逢瀬…いや、Tとのいやらしい行為は一体これで何度目だろう?
これまで激しく時には優しく俺の首に吸い付くTの唇が、俺の唇に触れようとしてる事になんとなく気付いていた。
でも正直キスには抵抗があった。
だからいつも軽く顔を逸らせてキスはしなかった。
男同士だからじゃない。
恋人同士じゃないからだ。
なんというかキスは恋人とするものだって勝手に思ってた。
キス以上の事を散々しといて何言ってんだって話だけど…
キスを避ける俺にTは何も言ってこなかったし、無理矢理してくるような事もなかった。
でもこうやって何度も何度もTと身体を重ねているうち、どうしようもないくらい強い欲求に襲われてしまうようになった。
"キスして欲しい"
いや違う、俺は俺の意思でTの唇に吸い付きたくてたまらないんだ。
俺の首を散々愛撫して顔を上げたTは、ひどく物欲しそうな目をしていてそれがあまりにもいやらしくて身体中がゾクゾクする。
T曰く俺も同じような顔をしてたらしい…
それなのに拒否するもんだから悲しかったと…
それでもまるでめげずに真っ直ぐ俺を見つめてくるTの顔を見ていたら、拒否するのが馬鹿らしくなっていつの間にか両手でTの頬を押さえていた。
キスの仕方なんか知らない。
でも本能なのかな?
俺は自然と頭を右に傾けるとTの唇に自分の唇を重ねた。
Tの熱が伝わってくる。
あぁ…キスってこんなに気持ちいいんだ…
しばらくは唇同士が触れてるだけの優しいキスだったけど、Tは俺の後頭部に手をやると少しずつ動き始めた。
Tの唇が軽く開いて俺の唇を挟む。
気付くと俺も同じようにしていて、お互いの唇をむさぼりあう。
次の瞬間Tの舌が俺の唇に触れてこじ開けるとぐいぐいと侵入してきた。
舌と舌が触れ合うと身体に電気が走った。
そこからはもう息もできないくらいお互いの舌を吸い合い溺れないよう唾液を飲み合った。
Tのはち切れそうなパンツはびしょびしょに濡れていてずっと先が当たってる俺のパンツの股間部分にも大きなシミができてる。
普段我慢汁はあまり出ないと思ってたけど、今日はきっと出まくってるに違いない。
今お互いのパンツの中は、お互いの我慢汁が混ざり合って1つになってるんだろう。
なんていやらしいんだ。
もう頭も身体も溶けてしまいそうだ。