マッチョおじさんの超ビキニ
スクワットのあと、有酸素運動を終わったトオルが、更衣室へ入って行く。
トオルがジムに通い出してから2週間ほどたつ。
午後のジムは会員さんもあまり来ない。
来るのは近所の常連のおじさん、おばさんたちが多い。
更衣室に入ったトオルがシャワーの用意をしていると、
先にトレーニングを終えた郷田さんが、シャワー室から出て来た。
常連のおじさんだ。近くの中華料理店のコックさん。
「おっ、トオル、今日はもう終わりか?」
濡れた頭髪はほとんどないが、長年の筋トレで鍛えた太い腕がたくましく、
タオルでも隠せないほどのぶっとい二本の大腿四頭筋も波打っている。
「はい、今日はスクワットだけだったので、早く終わりました」
午後の男子更衣室は二人だけ。
トオルがシャワーブースへ向かっていると、
「わっ、格好いいビキニだ、、、」
郷田のおじさん、バッグから着替えを取り出すと、
真っ白の超ビキニタイプの下着を着けた。
「へえ、郷田さん、筋肉マンだから、ビキニが似合うなあ」
郷田のおじさん、もう50は過ぎているはずだ。
浅黒く発達した二本の太腿に白い超ビキニの布地が張り付いている。
横から見ると、布地の中央の膨らみも前を少し上を向いていて、男らしい。
トオルもつい目が吸い付けられてしまう。
ガリガリの自分のボディとトランクスに較べてしまった。
「なんだ、トオル。ジロジロ見てよ。そんなに珍しいか?オレの下着?」
「いや、そっ、そんなことは…」
「だろ?そうだよ。ちっとも珍しくはねえよ」
そう言いながら、タオルで禿げ頭をぬぐっている郷田のおじさん。
しかし、逆三角の絞れた男のビキニ姿、格好よくないわけがない。
「なんだよ、そんなにジロジロ見るなよ。そんなに見たいんなら、
オレと見せっこするか、はははっ」
そう言って、郷田のおじさん、トオルの方に近づいて来た。