皆さん本当にありがとうございます泣
みんなで旅館に向かった。
みらい「かなた大丈夫?
てかうちらの部屋こよーよ。」
部屋はもともと男6人女5人の2部屋。
「ちょい。
かなたはこう見えても男やから。」
みらい「えー。
いいやん中学生なんやしー。」
たける「へえ〜。
いいなあ中学生は。
俺が代わりに行ったろか?(笑)」
一同無言。
かなたは俺の背中におんぶされながら黙っていた。
かなたは俺のもんです(笑)。
しんや「少年は先生と一緒がいいってさ。」
かなた「…え、どっちでも…。」
おいっ(笑)
まあ当然俺らの部屋に。
かなたを下ろしてやる。
「足いけるんか?」
かなた「余裕やって。」
大丈夫そうだった。
みんな部屋でくつろぎだす。
たける「はやとっち、うかうかしてたら中学生にみらいちゃん取られてまうな!」
「何ゆうてんの?」
たける「てかまだ付き合ってないん?
みらいちゃんと。」
「いや、興味ないって。」
かなたはテレビをつけていた。
しっかり聞いてるんやろな〜。
たける「めっちゃ前から仲いいやん。
あっ体の関係だけか!」
「ないって。」
かなたの後ろ姿。
リモコンをいじってた。
かなた「チャンネル6個しか写らん。」
しんや「ほんまや。
田舎やからなあ。」
しっかり聞いてるんやろな。
しんや「温泉行こーぜ、温泉。
少年も行くやろ?」
かなた「いい」
しんや「え?
行かへんの?」
やろうな…。
しんや「はやと行こーぜ!」
「あっ、おう。」
まあこいつらにかなたの裸を見せるわけにはね(笑)。
部屋に戻ってくるとかなたは1人で部屋のはしに布団を敷いて寝てた。
しんや「おっ、もう寝てんのかー。中学生。」
しんや「てかこいつホンマ女みたいやなあ。」
確かに生意気じゃない寝てる姿が一番かわいい(笑)。
たける「おまえ、襲うなよー。」
死守します(笑)。
俺はかなたの隣を陣取った。
酒を飲んだりして2時ころ。
俺も眠くなって布団に入った。
なんだかんだでかなたと一緒の空間でちゃんと寝るのははじめて…。
かなたは静かに寝ていた。
あいかわらずかわいい寝顔。
かなたの方を向いて寝た(笑)。
ふと気付くと。
かなたが俺のほうに寄ってきてた。
かなたは俺の手を握ってた。
起きてるんかな?
もうみんな寝静まっていた。
電気も消えていた。
「かなた?」
小さい声で言った。
もう片方の手を伸ばすとかなたの頭があった。
撫でてやった。
かなたの手に力が入る。
「起きてる?」
目をつぶったまま…。
かなたは俺の手を引き寄せた。
俺は抱き締めた。
周りにみんな寝てるのでドキドキ…。
そっと抱き締めた。
かなたは突然起き上がった。
俺の手を握ったまま。
そして部屋を出た。
俺も着いていく。
「トイレ1人でよう行かんのかー?(笑)」
かなた「はー?
何ゆってん。」
ほんの少し笑みがこぼれるかなた。
大きな窓のある通路。
時計は4時を差していた。
かすかに夜の海が見えた。
かなたは眺めていた。
かなた「みらい…」
かなたは何か言いかけた。
「あー。
ほんまなんもないって。
みらいは仲いいだけで…」
らいきの時みたいに気にしてるんかなーって。
ちょっとあせった。
かなたはまた海を見ながら微笑んだ。
かなた「気にしてるとでも思った?」
えっ?
くそう…。
やられた。
俺のほうがガキみたいやん。
かなた「俺にとられんよーにな…って。
言おうと思って。」
このガキ…。
なんかすごく落ち着いたかなただった。
ちょっと大人になったような…。
はじめての旅行で。
よく旅行に来たらテンション上がるとかいうけど…。
ちょっと新鮮なかなた。
笑顔だった。
かなた「温泉。」
「え?今から?」
かなたはまた俺の手を握った。