高校生活最後の夏休みが終わり、今日からまた学校が始まる。休み中はもっぱら海に行ってて、俺はサーフィンに明け暮れて、気付いたら夏が終わっていた。肌は程よく焼けてて、でも周りより少し目立っちゃうかな。
9月の登校初日。久々の学ランに身を包み、いつも通りの時刻の電車に乗る。やっぱ今日から学校始まるとこ多いのかな。列車に乗った時、既に車内は本も読めない程一杯だった。隣駅に着いてドアが開く。するとジャージを着た、20人はいるであろう集団が乗り込んできた。歳は1コ2コ上?くらいか、某大学のサッカー部らしい。駅員に押し込まれ、一気になだれ込む。ぎゅうぎゅうに押し込まれ、俺はあっと言う間に取り囲まれた。スポーツマン特有の熱気、制汗剤の香り、彼らもキレイに小麦色にやけていた。一見華奢(きゃしゃ)だったけど、運動部らしく身体はすごい引き締まった感じだ。ふと顔を上げると、左隣の奴がこっちを見つめているのに気付いた。ノースリーブのトレシャツ・ハーパンで素足にサンダル、明るめのミディアムヘアで爽やかな顔、モデルでも通用しそうな容姿…と突然彼はニヤッと笑い、次の瞬間
『!!』
明らかに不自然な感触が左のケツに走った。