「ここ」
一軒の家の前で立ち止まる。
豪邸とまでは言えないが、少し金がかかってそうな家。
「じゃ」
俺は、そそくさと帰ろうとする。
すると、巴が、ワイシャツの裾を掴んで、「よっててよ」なんて言いやがった。
俺は断れなかった。
「お邪魔します」
「親いないから、テキトーにね」
なんつか、綺麗な家。
二人、ズボンの裾を捲り、靴下を脱いで、上がる。
巴の後ろに着いていくと、脱衣室だった。
「ねぇ、服、脱いで」
「はぁ!?」
かなりドキリとしたぞ、今の。
「濡れちゃうから、脱いで」
「ぁ、あぁ」
動揺が隠せない。
ワイシャツを脱ぐ。
巴は、俺からワイシャツを取り上げると、洗濯機に放り込んだ。
巴もワイシャツを脱ぎ、下も・・・。
「なっ!」
「ん?」
俺の変な声にこっちを向く。
向きながら、全部脱ぎやがった。
「ぉ、おまッ!服!」
ヤバイ、緊張し過ぎてる。
「イイじゃん、男同士だし」
洗濯機に全部放り込んだ、全裸の少年。
つい、下に目が行く。
皮を被っていて、小柄な身体にあった大きさだ。
「脱がないなら脱がしてあげるよ」
巴は、俺の前で正座をし、ベルトを外し、ズボンを脱がす。
俺は、何故か抵抗しなかった。