さとしは嬉しそうに話をしている。「だからな、女が告ってきても、全然興味なかってん。結構、一途やな、俺。」「で、つけてたん?俺のこと。」「あっ、昨日?昨日はまじ偶然。でも、声かけようとしたら知らん人おったし、どうも様子が変やったから、後つけたんは事実。ごめん。」さとしはいつもあっけらかんとしている。これまでもさとしが友達でよかった、って思ったこと、気持ち的に救われたことが何回もあった。「俺、てっちゃんが他の男とやるんやったら、俺も相手にしてほしいな、って思ってしまってん。でも、ゴメン。分かった、今日ので。もう二度と言わへんし、ツレでいて。それもきしょかったら、俺、部活やめるし。学校はやめられへんけど、それはかんべんな。」俺、どうしてこんないいやつの気持ちに気付かなかったんだろう。俺、なんでこいつを悪者にしてるんやろう、そう思うと無性に自分にむかついてきた。さとしの顔を見た。いつもどおりの笑顔がそこにある。たまらなかった。人目があるかもしれないことなど忘れて、さとしを抱き寄せて唇を重ねた。力づくで、さとしの口の中に舌をねじこんだ。一瞬こわばったさとしの体から、だんだん力が抜けていくのが分かった。「さとし、ゴメン・・・」そういうのが精一杯で、俺はさとしを抱きしめた。
今夜も眠くなりました。また書かせてください。おやすみなさい。