レスを読むと、皆さんが話をよく読んでるのが伝わってきます。
書きがいあります!
次の日。
電話があった。
かなたの母だった。
なんやろ?
話がしたいとのこと。
会うことになった。
喫茶店。
母「お久しぶりです。
すいません突然。」
「いえいえ。」
かなた母はかなたと違って礼儀正しいし(当たり前?笑)、
よくしゃべる。
いろいろ前置きがあり、本題。
母「かなたのことなんですけど…。」
でしょうね。
母「あの…。
最近部活に行ってないみたいなんですよ。
学校の成績もちょっと下がってるみたいで…。」
「はあ。」
母「あの子ね…。
なにかやりながらでも常に他のことを考えてるような感じですけど…。」
確かに。
母「でも1つのことに夢中になったら他のことに全然集中できないんですよ。」
まあいつもテレビを見てるけど、たしかにちゃんとは見てない感じ。
急にかなた母は黙った。
えっ?
ちょと何を言いたいのか…。
長い沈黙だった。
かなた母はやっと切り出した。
母「先生の所にお邪魔したり…
してます?」
「あー、何度か。」
母「部活の日は帰りが遅いけど…。
顧問の先生は全然来てないって。」
かなたはテニス部。
結構強いらしい。
3年生も引退して大事な時期。
当然足は治っていないんでプレイはできないけど。
できるだけ早く実戦に入れるように部活参加を命じられているらしい。
でも足をケガする前からサボりぎみで…。
でも母には行ってると言っていたらしい。
たしかに…。
かなたは俺の家に来てた。
俺には、部活はまだ行かんでいいと言われていると…。
母「勉強も最近身が入っていないらしくて…。」
かなた母は深刻そうに話した。
母「先生と親しくさせてもらってるのは知ってました。
もちろん本人はそんなこと言わんけど…。
先生と会ってるんですよね?
昨日も…。」
バレてた。
俺が家庭教師を突然やめたせいであんな事件になった。
当然俺のことをよく思ってないやろっていうのはあった。
というか、
家庭教師の先生というもの自体、今はいい印象はないはず。
それもあって俺はかなた母との接触は避けていた。
かなた母は下を向いたまま続けた。
母「あの子…。
大事な時期なんです。
失礼は承知なんですけど…。
あの子のために。
出来たら…
もう…
会わないで欲しいんです。」
俺も正直かなた母にはいい印象を持っていなかった。
仕事仕事で。
超放任主義で。
ここにきて何ゆってんねんって。
気が付いたら…。
ムカついてた。
「あの…。
あのさ…。
お母さんは気づいてあげれたんですか?
暴力のこと…。
あんなになるまで…。
ほったらかしで。
あなたに…。
そんなこと言う資格あるんですか…。」
かなたの…。
あの涙を思い出した。
震えてたかなた。
「一緒に住んでてなんで…。
母親やろ?
なんで気づいてあげられへんねん。
あんなことになるまで。
そんな人に…。
今ごろ…。
そんな都合のいいこと言われたくない。」
俺は席を立った。
振り返らず。
俺は店を出た。
会うなとか…。
ちょっと理不尽なこと言われたから…。
その時は興奮してたのかもしれない。
後から考えたらひどいことを言っていた。
何様?って感じ…。
でもその時は…。
キレてたし。
自分は間違ってないと思ってた。
かなたに会えないなんて考えられない。
…と突然。
偶然にもかなたから電話。
いつもメールなんで電話は珍しかった。
かなた「何してる?」
「え、今からバイト。」
かなた「ふーん…。」
かなたは電話でも当然マイペース。
「かなたさ。
昨日のこと…なんか怒ってる?」
ちょっと気になってたんで聞いてみた。
かなた「昨日?
…なに?」
「あっ、いや…。
いいねん。」
かなた「ただの生徒って言ったこと?
中学生のガキは興味ないって言ったこと?」
…。
気にしてるやん…。
てかそこまで言ったっけ?
かなた「先生こそ怒ってる?」
はっ?
かなた「みんなの前で…。」
かなたは言いにくそうに黙った。
みんなの前で俺の名前を言って…
俺を困らせたこと?
はあ…。
怒ってるわけないやん…。
「別に…。
何を怒んねん。」
なんかもう…。
究極にどうでもよかった。
今日は気分が悪かった。
「ごめん。
もう時間ないから。」
電話を切った。
ちょっとイライラしてる自分に嫌気がさしていた。