「ぉ母さん!……っく……っく……う、ぅう………っ…………うわぁん……やだょ!」
「こいつ一体どんな夢見てるんだ〜?」
「…ぅう…っ…ううっ…」
「参ったな〜こりゃ。(正直エッチどころじゃないよな。…でも俺もたまってるしなぁ。やりてぇよなぁ…。)」
ゆういちは頭の中に浮かんで来たいろいろな雑念を、必死に書き消そうとした。男の欲望と理性が渦巻いていた。
しかし頭では分かっていても、なかなか拭えない。
「…くそっ…!」
本能と理性その二つを持ち合わせているのが男であり人間であり人なのだ。
ゆういちはシグルのことが気になり、ふとシグルの方に目をやってみる。
「…ひっく……。…ん……っく…ぐ…っ…っぅ…ぅ……ぅ……………ん……。………………。……スー………スー…スー…」
「おい、おいゆういち!大丈夫か!?おい?……なんだよ、寝てんのかぁ!?今泣いたと思ったら今度は寝てんのかぁ?はぁ〜…ほんとしょうがないやつだな。(だけど、まぁなんか見る限り思うとこが色々あったみたいだしな…今日は止めとくかぁ。」
ゆういちのこころはとっても温かかった。
温かくて、なにか足りなかったものがうまったような感じがした。
包まれていた。