佑『最近冷たくない?』
そうやって佑クンは僕によく言うようになった。
嬉しかったけど、佑クンにも僕にも今は彼女がいる。
僕『別に…』
佑『悠ちゃ〜ん!』
僕『何!』
佑『俺彼女と別れた↓』
えっ?…そんな…
僕『どうして?』
そう言うと佑クンは暗くなり、
僕に抱き付いてきた。
佑『言える時がくるまで無理…』
優しく抱いてあげた。
僕『よしよし…』
頭を撫でてやる。
大人しく撫でられる佑クン…
とても愛しく感じてしまう…
佑『悠ちゃん…俺の彼女になって!w』
僕『うん。』
咄嗟にうんと言ってしまった。
佑『やったぁ!w』
佑クンは一体何を考えているのか…
ノンケじゃないのか?
ホントは…
…怖くてそんな事聞けない…
でも確実に僕らの距離は縮まっていた。
学校でもスリッパを交換して履いたり、
授業中手を繋いだり…
途中でノンケのフリをする為に振り払うと寂しそうな顔をする佑クン。
その時はこっちから指を絡ませる。
でも僕には彼女…沙也がいる…
沙也とはデートの頻度は減ったものの、
仲はまだ良かった。
いきなりこっちから振るのも、
性格上できない…。
相手に嫌われようとしても、
逆に好かれてしまう…
佑クンがこんなにも近くにいるのに…
僕の一瞬の迷いのせいで、
今佑クンを掴めない…