『先生のすげーフニャフニャしてる〜』
『こら!つまむな!』
『俺、いつ毛がはえんの?』
『そのうち、すぐだ』
『筋肉すげー』
『運動してれば男はつくんだ』
思春期の子供たちは大人の身体に興味があり、これからくる自分の変化に期待と不安があるように思えた。
ほとんどの子が野球かサッカーの少年団に入っている坊主たちである。
その中でも、ひときわ瞬が多くの興味を示していたと思う。
そんな毎日が過ぎ、六年生になった夏頃、瞬と陸(りく)と風呂に入っていた時、陸が言った。
『瞬のなんか、形変わってきてるよな!?』
勃起してるわけではなく、半分大人の形になっていたのだ。
『瞬はもうすぐ毛が生えるかもな』俺がつらっと言うと、瞬はニコリと笑った。
そういえば、身体付きもかなりがっちりしてきた感じがする。
それでも、甘えん坊は変わらずいつでも背中に乗ってきた。眠りにつくまでは、背中にしがみついていた。
卒業を迎える頃には、すっかり声も低くなった瞬は、半分『男』に成長して中学へと巣立っていった。
中学では引き続き野球を続け、忙しい日々を過ごしていたらしく、瞬が遊びに来る事もなかったが、メインのシーズンが終わり、初雪が降った頃『土曜日遊びに行っていいっすか?』とのメールが。
『OK。誰と来る?』
『誰も誘ってないから今の所一人です。』
『じゃ、誰か誘って来いよ。何人でもいいぞ』
『じゃ、土曜日に』
土曜日、チャイムの音で出てみると、瞬が一人でニコリと立っている。身体はでかくなっても子犬のような目は変わらない。
『おっ?一人か?』
『うん。面倒だから声かけなかった。』
昔ながらに飯を食い、そろそろ風呂。身体もでかく(といってもまだ160pほど)なった瞬と一緒に入るのは気が引けて、
『今日は二人だし、時間もあるから一人で先に入っていいぞ』と言うと
『えー。一緒に入ろ!』
と背中に乗ってくる。
『もう、重いって!わかったから』
そう言うと、瞬はその場でホイホイと服を脱ぎ、トランクス一枚になった。
『随分骨太になったなぁ。筋肉もついたよな。』
『まだ先生にはかなわないかなぁ。』
『当たり前だ。中坊に負けるかって。』
脱衣所で俺がトランクスを脱ぐと、瞬は俺のものを見て言った。
『やっぱ、デケェ』
『何よいまさら』
『俺、結構いってると思ったのにな〜』
と、ぼやきながら脱いだ瞬のものを見て驚いた。