制服を脱いで普段着に着替えた。
今日は金曜日。累がご飯を作ってくれる日だ!
月・水・金が累。火・木・土・日は僕。
累が作ってる間僕は妹と電話をしていた。
妹に来月の誕生日何が欲しい?と聞かれた。
そう言えば来月誕生日だったっけ・・・。
僕は妹に言った。
「そーゆー事は聞かないの!!聞いたらサプライズじゃないじゃん?」
妹は笑ってた。
そうしたら急に母さんが変わって
「久しぶりに遊びに来なさいよ?一緒にクリスマスパーティーするから!!」
「うん。分かった。もうご飯出来たから切るよ!父さんによろしく言っといて」
電話を切ったら累が
「母さんなんだって?」
と聞いてきた。
「来月誕生日じゃん?だから帰ってきな!だって」
「そっか・・・夏休み以来帰ってないもんな。さ!食べよ。」
今日はパスタだ。味はまぁおいしいかな?
食べ終わる頃には金曜ロードショーが始まっていた。
話はラブストーリーだった。累的にはつまらなかったみたいで
先にお風呂に入っていった。
累があがってきたと同時に映画も終わった。
僕も入ってあがってくる頃には外の雨は増していた。
あがったら累はLOSTを見てた。どうやら帰り駅前のTSUTAYAで借りてきたらしい。
僕も累の隣で見ていると、急にものすごい爆音が響いた・・・。
どうやら近くに雷が落ちたらしい。
僕はどうしても雷が苦手だ。
少し震えていると累が察して頭の上からタオルケットをかけてくれた。
そしてギュー!と抱きしめられた・・・
何故か夕方の事を思い出してしまった・・・
だから累の事を押して離れた・・・
累はどうしたの?と言う顔をした・・・。
そう・・・涙が勝手に出てきてた。
一筋の涙・・・。
その時!!
部屋が一瞬にして真っ暗になった。
累がもう一度ギュー!と抱き締めてくれた。
そして・・・
「・・・り・・・りく? どうした?」
累の声はかすかに震えていた。
「どうして今日先に帰ったの?どうして夕方からずっと目をあわせてくれないの?」
どうしたらいいのか・・・。
もし累に聞いたら・・・。もし結果が付き合う。と言われたら・・・。
兄弟だからこそ信頼していた・・・。
でも、累が僕を選ばなければ二度と僕は立ち直れないだろう・・・。
「・・・僕・・今日見た・・・。累が女の子に告白されて抱き締めてるところ・・・」