「なぁ。あの格好してくんない?」
「はぁ!?何言ってんですか」
「あの格好してくれたら、手ぇ繋いで帰って、弟に、カノジョ!って紹介してやりたかったんだけどなぁ」
「本気ですか?」
「当たり前じゃん」
「じゃあ…しょうがないですね」
俺は手を繋ぐという言葉に惹かれ、OKした。
公園のトイレで着替える。
「マジ可愛いなぁ」
ガシッと手を握られる。
俺も握り返す。
「帰ったら学校で出来なかったチェックするからな」
「ぇ〜、怖いですよ」
ちょっと女子っぽく喋ってみる。
「似合うじゃん!その格好の時は、その口調な」
「はい、先輩」
そんなこんなで先輩の家に着いた。
「ただいま」
「お邪魔します」
お家に上がらせてもらう。
「お帰り〜。うわッ!兄ちゃんがメイドさんをお持ち帰りしてきた!」
「ッせぇなぁ。文化祭で知り合った彼女だよ」
「それってカノジョって言うの?」
「気にしない気にしない。ほら、あっち行ってろガキ」
「うわ〜、今日は俺と遊ぶって約束してたじゃん」
「ゲームくらい一人でしてろ」
二階の先輩の部屋の前に行く。
「お母さんに言い付けるからな!」
「中2のクセにマザコンか?今日はお袋帰ってこねぇし。一人でオナッてろ。それとも、俺に見てて欲しいのか?もしかしてシコッて欲しい?」
「ば、バカッ!変態!」
「初めての時、してやったのは誰だったかなぁ?」
「女の人の前で何言ってんだバカ兄ー!」
リビングであろう部屋に入った弟くん。
「ゴメンな、バカな弟で。ほら、入れよ」
「はい…」
初めて先輩の部屋に入る。