見てくれている人がいて本当にうれしいです。
なのに…。
なかなか更新できなくて…。
最悪です。
すいません。
前からずっと読んでコメントくれている方々。
ホントに暖かいです!
初めて読んでくれる方も。
ありがとうございます。
まこくん…
おめでとう〜♪
続きです。
そのあとかなたと何を話したのか。
あんまり覚えていない。
いつ帰ったのかも。
覚えていない。
呆然としてた?
頭が真っ白に。
そんな大したことはないと。
自分に言い聞かせてみる。
二度と会えなくなる訳じゃない。
そりゃあ遠いけど…。
新幹線で3時間。
飛行機やったら1時間じゃん。
もう絶対会えない訳じゃない。
電話もメールもあるし。
…。
でも…。
今までみたいに…。
かなたが学校帰りに家に来たり。
一緒にどっか出掛けたり。
勉強教えたり。
何をするでもなく。
テレビを見てたり。
いろんな思い出が頭を巡る。
俺の家に初めてかなたが来たときのこと。
かなたが俺の家の前で何時間も待ってたこと。
一緒に徹夜で勉強したこと。
一緒にゼミの旅行に行ったこと。
一緒に温泉に入ったこと。
病院に忍び込んだこと。
一緒に星を見に行ったこと。
いっぱいケンカした。
ムカついたり。
どうしようもなくなったり。
胸がきゅんとなったり。
一緒に笑った。
一緒にいっぱい泣いた。
ずっとずっと。
一緒にいて。
かなたのことを考えて。
かなたを思って。
過ごしてた。
今までは。
ずっと。
かなたが離れていったら…。
どうなるんやろ。
俺。
別にさ。
かなたに出会う前と一緒やん。
大学行って。
ゼミ行って。
サークル行って。
バイト行って。
就活も始めなあかんし。
テキトーにツレと遊んで。
酒飲んで。
…。
涙が。
出てきた。
当たり前のようにかなたが家に来て。
自分の家にいるかのように俺の家のテレビをつけて。
俺が話しかける。
かなたは一言二言返す。
当たり前だった。
普通だった。
でも…。
それがなくなる。
呆然としてた。
永遠に会えなくなる訳じゃない。
でも。
涙は静かに出てきた。
その日は…。
家で。
1人で。
ただ静かに時が過ぎていった。
大学の学食。
みらいと2人。
俺が変なのは当然みらいにはわかっている。
全て話す。
話せるのはみらいだけやし。
みらい「えっ。」
みらいが止まった。
珍しくみらいから次の言葉が飛んでこない。
無言だった。
「お母さんの実家が九州で。
そこに戻るらしい。
家の問題で。」
夕方で学食は静かだった。
「かなたは父親もおらんし。
今の家も借家らしいし。
当然子供だけ置いていくこともできんし。」
とにかく静かだった。
「まあ永遠に会えんわけちゃうしな。」
なんか言えよみらい…。
電話が鳴った。
かなたからだった。
「どしたん?」
かなた「学校終わった。
大学来てる。」
「えっ?」
門のところに行くとかなたがいた。
かなた「ヒマやったから。
来た。」
うちの大学はけっこうオープンなんで誰でも入れる。
一緒に学食に行くことに。
キャンパス内に制服のかなた。
すごい変な感じ。
けっこうチラチラと見られてたけど。
特に女の子達に。
当然かなたは気にすることもなく。
いつも来てるくらいの勢いで堂々と歩いてた。
学食。
かなたとみらいと3人。
久々のスリーショット。
「腹減ってんの?
飯くうかー?」
かなた「おぅ。」
「何がいい?
買ってきたるわ。」
かなた「自分で行く。」
「ちゃんと注文できんのかー?
まあ行こーか。」
かなた「1人で行けるし。」
「あのな…。
てかおるだけで浮いてるんやって。」
かなた「浮いてないし。」
「いやいや…。」
みらいは静かだった。
この3人でおるときはいつもは1人でしゃべってんのに。
かなたは顔に似合わずガツガツと食べてた。
「てか場所ようわかったなー。」
かなた「知ってるし。」
食べながら答える。
「どしたん?」
かなた「ヒマやったって。」
「部活は?」
ガツガツと食べ続ける。
「ちゃんと行けよー。」
みらいがしゃべらないとなんか間が気になる。
変な空気。
かなた「どーせ転校するし。」
シーンとなった。
「そーやな。」
なんか…。
何て言っていいかわからんし。
まだ本当は信じられない。
かなたが遠くに行ってしまう。
みらい「そろそろ行くわ。」
みらいが席を立つ。
今日のみらいは笑顔が全くなかった。
学食で。
かなたと二人になった。
けっこうまわりも人が少なくなってきていた。
かなたも食べ終わってた。
何をしゃべっていいかわからなかった。
無言だった。
みらいがおるときはけっこうしゃべってたのに…。
大学内で見るとかなたはいつもより小さく見えた。
改めて。
中学生なんやなあと…。
俺は。
とにかくかなたがいなくなることを考えたくなかった。
普通にさ。
やっぱ信じられない。
「行こーか。」
かなた「どこ?」
「どこって…。
俺んち。」
…当たり前だった。
…普通だった。
…俺の家で。
…かなたと二人が。
「かなた…。」
かなたはこっちを見る。
いつものかなた。
「おったらいいやん…。
俺んちに…。
…。
ずっと…。」
いつものかなたは。
いつもと同じ表情で。
こっちを見ていた。