「ねえねえ、二人同じ物って言ったけどさぁ、何買うの?」
「うーん…ペアーリングとかは?」
「別に良いけど…店員さんは明らかにおかしく思うよ・・・」
「とりあえず、行ってみてから決めよ!!」
普通にアクセサリーショップで買うのかなぁと思っていたら、値段が高い事もあって
母親の知り合いがやってるモール内にあるショップに行ってみた。
基本的には洋服がメインではあるけど、アクセサリーコーナーも結構充実しているショップで
度々お世話になってるセレクトショップ。
「いらっ…あれ!? 累君と陸君!! 久しぶりだねー!」
「こんにちは。今日はアクセサリーを買いに。」
「そうなんだ。あ!ちょうど二人が気に入りそうな服も沢山入ってるから見てね!」
指輪が置いてあるコーナー見てたら、5つのダイヤ(偽物)が入っている指輪を見つけた。
直感でこれ!!と思っていたら累も同じ物を気に入ったみたいだ…。
ペアーリングだったから果たして僕に合うのか心配だったが意外に入ってしまった。
ちょっぴり悲しかった。女の子のサイズが合うなんて…。
指輪は決まって、洋服を見る事に。
「累―! これどうかなぁ?」
「良いと思うけど…でもこっちの方が良いんじゃない?」
「んー・・・でもダウン好きじゃないから…。」
「前から疑問に思ってたんだけど、ダウンの何処がキライなん?」
「とりあえず、もこもこするところ!! あとみんな着てるから。」
前からそう… みんなが着ているような服やみんながもっている物をあまり好まない僕…。
小学生の時も中学生の時もみんなが持っている物を持ってないことでいじめられた事があった。
そんな時いつも助けてくれるのが累だった…。
そんな事を思い出してたら累にほっぺに指をさされた。
「なにー。」
不機嫌に聞いてみた。
「いや。ぼーっとしててアホっぽい顔してたから!」
「・・・。累お会計よろしく! 僕は先にスタバ行ってるから。」
「んー了解。あ!俺カフェモカね。」
「OK。じゃあね。」