その部屋に一つだけ付いているすりガラスの小さな窓から、いつのまにか赤く染まった光が差している。
涙が頬を伝い、服の上に小さな、だけど大きな痕をつくる。
『なんでこいつは何にも言わないのだろう』
ただ、混乱や恐怖によって揺れる眼が俺を見つめてくる。
一度離してしまったがために、俺は動けなくなっていた。どうしたらよいのだろうか。
今、冗談だと伝えるか?それともこのまま無理矢理押し倒してしまうか?
どちらも怖かった。どちらにしても、基晴を失うような気がした。
俺がこうしている時間はそんなに長くなかったと思う。
ふと、部屋の中が暗くなった。さっきまでの光の名残が微かに残っている程度だ。
神の化身とされる太陽が姿を隠したから疚しいことをしようと、悪魔が動き出したのかもしれない。もしかしたら俺が知らないうちに暗くなるのを待っていたのかもしれない。
押し倒そうと再び手を伸ばしたが、基晴は文字通り飛び上がった。
その時、俺の中の性欲のダムが決壊し、性欲が濁流となり、全てを飲み込んだ。
基晴の手を捕まえ、引き戻した。
「ぃ、いや!離してよ!!」と、基晴が叫び、俺から逃れようと腕の中で暴れた。
いくら叫ぼうが、暴れようが、ここでは宇宙で声を発するのと同じように無意味だ。
誰にも届きはしない。誰も来やしない。
押し倒し、基晴の両手を片手で抑え、基晴が身につけているユニフォームを荒々しく捲り上げた。
綺麗な色をした乳首を優しく舐めた。頭の上から息を呑む音がした。
執拗に乳首に刺激を与え、空いている片方の手で腹を指先だけでなぞり、そして華奢な腰を撫で擦った。
電撃が走ったように基晴の身体が震えた。
その姿はめちゃくちゃ色っぽく、俺のアソコは猛っていた。
基晴のアソコに目を移した。ブカブカに出来ているハーフパンツの上からでも分かるくらいに、基晴のチンコが勃っていた。
俺はその華奢な腰から手を離し、基晴のソレに手を伸ばし撫で擦った。
頭の上から喘ぎ声に似た吐息が聞こえ、塞いでいる手からは力が抜けた。
その手を離し、ハーフパンツとトランクスを一気に脱がせた。
そこには、一生懸命天を突き裂こうとする先走り液で己を濡らしたまだ幼さの残る綺麗な色したソレがあった。
手で少しシゴきだしたその時だった。
ソレの先から大量の精液が飛び散った。
それは、俺の手、基晴の腹、そして床を汚した。
俺はからかうような口調でいった。
「すげー出たな…。ちゃんと抜いてんのか?」
基晴は放心状態で答えられないようだった。
『泣いて喚けばいいのに…』
思ってもいないことを思い、つまらないと思った。
俺は、わざとらしく基晴の目の前で手に付いた精液を舐めた。ちょっとしょっぱく苦い味がした。
基晴は目を見開き、驚きの表情を浮かべた後、あの時以上に顔を真っ赤にした。
「なぁ、まだ手がお前ので汚れてんだけど?舐めて綺麗にしろよ」
まだ精液で汚れている手を基晴の口へと持って行った。
一瞬躊躇いの表情を浮かべたが、基晴はそれを受け入れた。
指に舌が絡まり、付いていたものを舐め取っていく。
あの紅く小振りの舌が蠢いていると思うと指そのものが性感帯になったかのようだった。
基晴のチンコを見ると、また勃っていた。
「淫乱だな。もっと気持ち良くしてやんよ」
俺は下腹部に下がり、ソレを口に含んだ。
「アッ…」
めちゃくちゃ色っぽい吐息が降ってきた。
ソレの先端の割れ目に舌を這わせたり、裏筋を刺激し、玉も舐めた。そのたびに頭上からは、俺を欲情させる声が響いている。
ビンビンになった基晴のソレを解放させるために、俺は手と口で刺激し始めた。
「ぁ、で、でる!」
そう基晴がいってからものの10秒としないうちに口内に先程味わった味が広がった。
基晴のソレから口を離し、口内にある2度目とは思えないほどの量の液体を飲み干した。
基晴は荒い息をし、何も写していないような眼で天井を見上げていた。