俺と元晴は、キスをしながらバスルームに足を踏み入れた。
後ろ手にドアを閉めると、バスルームの中には換気扇の回る音と二人の舌が絡み合う音だけが響いていた。
元晴の舌を柔らかく吸って、口を離した。二人の唾液が銀の架け橋のように二人を繋ぎ、そして2人の間に落ちた。俺と元晴はそれを見つめ、視線が互いのチンコでとまった。
「…優さんの大きい」
半立ちの俺のモノを見て、元晴は顔を赤くし俺を見つめてきた。
俺は後ろ手でシャワーの蛇口を捻り、シャワーを出した。やや温いお湯が抱き合っている二人の頭の上から汗を流していく。
俺は元晴をマットの上に優しく押し倒し、元晴の上に乗った。シャワーから出るお湯は、俺の背中を打っている。
「なぁ、洗いっこしねぇ?」
そういうやいなや俺はシャワーを止め、ボディソープを手に取り元晴の乳首の上に大量に垂らした。
「ひゃっ!」と、元晴は冷たさに声を上げた。
淫靡そのものであるとしか言いようがないその光景は俺のチンコを完璧に勃たせるのには十分だった。
元晴の胸を撫で擦りソープを泡立てていく。そこにある小さな突起を指先で優しく擦った。
元晴は吐息を洩らし、頬を紅潮させて目を瞑っていた。すると、元晴の固くなったチンコが俺の腰辺りに当たるのを感じた。
俺は尻の位置を元晴の太股の上へ移し、泡で滑らかになった手を胸から腹へ、腹から華奢な腰へと滑らせた。
俺の固くなったチンコのすぐそばに元晴の固くなっているソレがある。
俺は、華奢で綺麗な腰を優しく撫で上げた。
「アッ…優さん手つきがエロいですよ」
「エロくしてんだからエロいに決まってんだろ。」
俺は笑みを浮かべて答え、下へ下へと行き、元晴の足先まで味わうかのように洗っていった。
俺は胡座を掻き、元晴の目を見つめ、前向きで俺の足の上に乗るように促した。
恥ずかしがりながら元晴は俺に抱き付いて来た。元晴のソレが俺のソレに当たった。
俺は右手で元晴の背中を支えながらその唇をついばみ、左手で自身のモノと元晴のを一緒にシゴく。
「気持ち良いか?」
元晴の耳元で囁き、耳を舐めた。
元晴は喘ぎ声に似た吐息を出し、それに応えた。
俺はシゴくのを止めるかわりに舌を絡めあうキスをしながら、その手を前から元晴のケツの割れ目に持っていった。
元晴はビクッと少し飛び上がり、きつく俺を抱き締めてきた。
俺と元晴は、泡に包まれていった。
しばらくお互いに洗い合い、髪を洗い、そしてお互いの身体をふきあった。
俺は基晴の目を見つめて単刀直入に切り出した。
「元晴、俺とエッチしたいか?」
基晴は心底驚いた表情をした。今、天と地でも引っくり返っただろうか。
「え!?男同士でえっちってどうやるんですか??あ、穴なんて…」
俺は元晴を抱き締め、再び元晴のケツの割れ目に指を這わせた。
「ここでやんだよ」
「えっ?だって、ここ、えぇ!?だって、ここ汚いよ?」
敬語を忘れるほどめちゃくちゃパニくっているようだ。地球が丸いことを受け入れるのは大変なことだったろう。
だけど俺は、汚いだなんて全く思えなかった。むしろ基晴の全てが俺には青空のように澄んでいて眩しかった。
「お前は、俺としたいか、したくないかどっちだよ?」
したくないと言われれば、我慢すると心に決めていた。
「……優さんとしたい。ねぇ、どうすればいいの?」
俺は天にも昇る思いだった。いや、俺の頭の中はとっくにぶっ飛んでいて地球の衛星となっているのかもしれない。
どうすればいいか。
それは、ネットで読んだだけだったのでその言葉をよく思い出しながらした。
俺らは下着だけを身に付け、お菓子や飲み物を持ち(もちろん小さな箱詰も)、2階の俺の部屋にあがった。
「わぁ、部屋綺麗にしてるー」
元晴はやけに明るい声でいった。多分緊張を誤魔化そうと無理をしているのだろう。
まぁ、たまたま掃除したばかりだったってことは内緒だ。ちなみに俺の部屋は11畳くらい。小さい頃から広い部屋に一人でいるのが嫌いだったから今でも寝る時以外あまり部屋で過ごさない。
元晴は、部屋の中をウロウロし、俺の勉強机(テスト前日以外使ったことがない)の中を覗いたり、小説や漫画の並んだ本棚を眺めたりしていた。
俺は持ってきたものをサイドテーブルにのせ、元晴を後ろから抱き締めた。
「緊張してんだろ?心臓がバクバク言ってるぜ??」
俺と同じシャンプーの匂いがする元春に囁き、元晴の耳の後ろ側を舐めた。
「違うよ……嬉しくてバクバクしてるんだもん」
基晴は本棚のほうを向いていたが、言葉は俺に向かっていた。