俺は保守的で、少々消極的で、かなりの奥手で、必要以上のプライドを手放せず、下手なつよがりをしてしまうようだ。
コウスケに出会ってから、俺は俺の性質を思い知らされた。
それは「性格」ではなくて、「性質」といえるほど、俺の中に頑固に居座っていて、俺はこの性質をたやすく変えられそうにないということも、コウスケと関わっていくうちにわかってきた。
ただ俺は、あの日(コウスケと1年ぶりに再会を果した日)以来、変える努力はしている。
コウスケもそれを少しは感じてくれているようだ。たぶん。
「ピッピピ、ピッピピ、ピッ」
俺は手探りで携帯を探し出し、アラームを切った。
眠たい目をこすりながら、ゆっくりと上体を起こす。
閉め切ったカーテンの隙間から、朝日が漏れている。
その光の先には、精悍で男らしい、整った寝顔がスヤスヤと寝息をたてている。
「なんでこいつは起きないんだ?(笑)」
俺はひとりでつぶやき、俺の左足の上に乗っかっている鍛えられた右足をどかす。
俺もコウスケも素っ裸だ。俺の部屋のひとつしかない俺のベットに2人で朝を迎えている。最近はこんな感じだ。
今日からこの大学も夏休みらしい。
初めて経験する、大学での夏休みだ。
「コウスケ、起きろ」
返事はない。あいかわらず、寝息をたてている。
俺はこの寝顔が好きなんだと思う。
俺のそばで、安心して眠っているコウスケをなんだかかわいいと思えてくる。
俺は、この無防備な頬を軽くつねった。
「起きろ。おい、コウスケ」
コウスケの体がゆっくりと動き出し、かすかに目を開けた。
「ん、んお?ジュンキ、おはようさん」
かすれた声がまだ眠そうに言うと、突然俺は引き寄せられて、その唇に俺の頬がぶつかった。
「うお!?おい!コウスケ!?放せって!ウッ、臭っ!」
どうして寝起きなのにこんな力が出せるんだ?こいつ
寝ぼけてるのか?ていうか、酒臭い
あいかわらず、コウスケの力には対抗できず、俺はもがきながら、ようやくその突然すぎる抱擁&キスから逃れた。
「なんやジュンキ、お目覚めのキスや。そんなビビらんでもええやろ(笑)」
コウスケはそう言うと、大きく欠伸をして起き上がった。
「そんな酒臭いキスがあるかよ(笑)お前は突然すぎるんだよ」
俺は頬を拭ってベットから降りた。コウスケは俺の裸体をニヤニヤと見つめている。
「ジュンキ、お前興奮しすぎやぞ(笑)」
コウスケは俺のアソコを指差して笑った。
見ると、俺のアソコは朝立ちをしている。全裸だからそれははっきりと目立っている(笑)
俺は恥ずかしくて、すぐにコウスケに背を向けてパンツをはいた。
そして俺も負けじと背を向けたまま言う。
「コウスケも言えんだろ?俺より激しいぞ(笑)」
俺は勘で言ってみたのだが。
「おお!ホンマや(笑)気付かんかった(笑)」
ほんとにそうだったようだ(笑)
「もういいから(笑)早く着替えろよ」
俺はズボンをはきながら言った。
「おう。このチンコがパンツに収まったらな(笑)」
「はいはい、ええから早くしろ」
こんな感じで、俺たちは朝を迎えた(笑)