6時過ぎに先生が戻ってきた。
一応お礼を言い、2人で校門を出る。
誰かと帰るのは久しぶりだった。
「先輩、彼女いるんですか?」
「いねぇよ(汗)」
いきなりの質問に驚いた。
「お前はいるの?」
「いないですよ〜」
多少大人っぽくなっても、笑い方は変わらない。
「先輩、約束、覚えてますか?」
「約束??」
「ほら、家に泊まるって言ってたじゃないですか」
「ぁ〜、そだそだ」
「いつでも大丈夫なんで、今度、泊まりにきてください」
「親は何とも言わないのか?」
「一人暮らししてるんです、俺」
「す、スゲェなぁ!」
「ぇ、いや、そんなこと・・・」
照れる高野が可愛く見える。
「だって、俺、料理作れないし・・・」
「俺も簡単なのしか作れないですから(汗)。ぁ、今から家来ますか?」
「行く!」
「じゃあ、行きましょう」
高野の住むアパートの大家は高野の親戚らしい。
家賃を安くしてくれたそうだ。
中は、一間でトイレ・風呂が別。
一人暮らしには丁度良い広さだろう。
「お茶とコーヒー、どっちがいいですか?」
「じゃあ、お茶で」
「はい、わかりましたぁ」
周りを見渡す。
結構綺麗に片付いている。
「ん・・・?」
畳んだ布団の近くにティッシュが落ちている。
「熱いから気をつけてくださいね」
お茶を俺の前に置いた高野。
「高野く〜ん」
俺は、ティッシュを摘んだ。
「これは何かな??」
「ぁッ!」
顔を赤くして、俺から奪い、ゴミ箱に捨てた。
「男の子だねぇ〜」
「せ、先輩だってするでしょ!」
「そりゃ溜まっちゃうからなぁ」
昔はエロい話を聞くだけだった高野が話してる。
ちょっと変な感じがした。
「まったく・・・」
テーブルを挟んだ向かいに座り、お茶を啜ってる後輩は、
俺の良く知る後輩より、少し明るくなった気がする。
7時が過ぎた。
「先輩、大丈夫なんですか?」
「あ〜、今週は親が遅いからな。へーき」
「じゃあ、ご飯作りますね」
「マジ!ありがと〜」
高野は手際よく炒飯を作ってくれた。
「いただきま〜す」
「いただきます」
普通に美味かった。
「美味しいよ」
「お世辞でも嬉しいです」
ニコッと高野が笑ってくれた。
それから9時までゲームをしたり話したりした。
ガタンッ
隣の住人が帰宅したようだった。
時折話し声が聞こえる。
声からして、男性と女性のようだ。
「たまにカノジョ連れてくるんですよ」
「へぇ〜」
ちょっと聞き耳を立ててみる。
「・・・・だよね」
「・・・だからさ・・・」
何の会話なのかよくわからない。
「先輩、止めてくださいよ(汗)」
「ぁ、ゴメン。でもさ、男女二人っきりだからさ、なんか聞こえるかなって思ってさ」
「・・・聞こえちゃうんですよ、声」
「マジ!?」
「・・・はい」
「で、それをオカズにしてんの?」
「・・・たまにですけど」
「じゃあ、普段は?」
「秘密ですよ」
「え〜、じゃあ探してやる」
俺は部屋の物色を開始した。
「ちょっと、止めてくださいよ」
ブツはすぐに発見できた。
布団の下とは分かりやすい。
本とDVDがいくつか。
「いっつもこれ見てしてんの?」
「はぃ」
恥ずかしがってる高野。
「じゃあ、見よ」
「・・・イイ、ですけど」
俺は、良さそうなDVDをセットし、再生した。
エロ以外は見ない。
エロいシーンだけ見る。
なかなか可愛い子だ。
俺は興奮し、勃ってしまった。
高野のほうを見る。
高野も勃っているようだった。