やっぱだめじゃん・・・
僕は今年受験に失敗して、予備校に行く予定だった。
っていうか、あまり失敗した、って思わなかった。
だって、1コ下の彼氏と同じ大学に一緒に行けるかも、って思ってたから。
予備校は、辞めた。
離れて住んでる親には内緒だけど。
「予備校誰かカッコイイ奴いた?」
彼氏のTはやたらとそんな事聞いてきて、僕はやきもち焼かれてるのがちょっと嬉しくてドキドキしてたけど、そんなのTにはばれないように興味ないみたく
「いたよ。でもノンケだし」
って言った。
Tは寝転んでたソファから床でうつ伏せでもう読んじゃったジャンプパラパラやってた僕の方に身を乗り出した。
「ねぇねぇ、それでそいつの事想像してオナニーした?」
「してないよ!ばか!」
嘘。ほんとはしちゃった。
だって、Tとはちょっとタイプ違うけど、なんか野球やってたみたいで短髪で、背中広くて、何より目がきりっとしててめちゃめちゃかっこよかったんだもん。
隣にいた彼女っぽい女はウザかったけど。
思い出したら顔に出ちゃったのかTがのしかかってきた。
「したんだ!?」
「してないって!」
肺押されて苦しくなった。
すぐにどいてくれたけど咳き込んだ。
「俺たちもう1週間もしてないよ」
「うん・・・」
受験勉強中はほとんど会えなかったし、卒業式の日学校でしちゃって、その後また予備校関係で時間とられて、あんまり会えなかった。
Tが噛み付くようにキスしてきた。
同時に僕のパンツを下ろそうとしたから、思わずTの手を押さえた。
「なんで?」
「なにが?」
またキス。
それから、パンツの上から僕のアナルを触ってきた。
「や・・・」
急だったからまだ心も体も準備できてなくてまたTから逃げようとしてしまったけど、しょうがないじゃん、なんか、どうしてかそうだったんだもん。
でも、Tは怒ったように乱暴に僕のパンツを下ろすと直接アナルに無理矢理指を入れてきた。
「やっ、・・・汚いよ」
こんな無理矢理っぽいの嫌なはずなのに、なんだかドキドキしてきた。
「痛っ・・・」
でも、快感がわきあがる。
「濡れてきた」
「あーーーー」
指だけで急速に熱くなる。
最近感じるとどういうことなのか本当に濡れてくるみたいで、そうなると僕の中は痙攣してTに言わせるとすっげぇ気持ちいいんだって。
「あ・・・ぁあぅ」
本当に、指だけでトコロテンしちゃいそうだった。
そこに、Tのがズブッと入ってきて僕は思わず女みたいに悲鳴を上げた。
それと同時にとうとう出しちゃった。
「気持ちよかった?」
返事もできなくて、首を立てに何回も振った。