>Jさん ありがとうございます。<(_ _)>
僕はF君のことについて特に彼氏に報告なんかしなかった。
むしろしたら変な誤解を招くかもしれないと思ったし。
F君は多分ノンケだし、僕もF君の事は好きだけど今の関係を変えようとは思っていなかった。
何より、僕には彼氏がいる。
でもね、彼氏、僕が受験勉強であんまり会わなかった間仲が良い女の子ができたみたいだ。
ものすごくショックだった。
彼本人から言ってきたから、その子の事はきっと僕に言っておかなきゃならない事だったんだろう。
その話を聞いた時よりも、次の日の方が落ち込んだ。
落ち込んで、なんとなく、F君に会いたくなった。
家なんて知らないのに、ただ、F君が降りる駅まで来て、電話しようかどうしようかひたすら携帯の画面を見つめてた。
メールならちょっと気は楽かな・・・
そう思ってメールを打って送信ボタンを押そうとしたとき、ふいに声をかけられた。
「ハルアキ?」
F君だった。
次の瞬間F君の携帯が鳴った。
僕は急に声をかけられた事にびっくりして送信ボタンを押してしまっていた。
『今どこにいる?』
まぬけな事この上ない内容になってしまった。
F君は携帯を見て、僕を見て、それから僕の頭をぐりぐりして
「家くるか?」
と言った。
僕は無言で頷いて、F君の顔を見上げた。
もうちょっとで涙出そうだったから、上を向けばなんとかなるかな・・・って。
「まぁまぁ、家ボロッちいし、邪魔者もいるけど、とりあえず来いや」
F君はそう言って僕の肩を抱いて歩き出した。
・・・ヤバイ、マジで惚れちゃいそう。
F君の家は意外に駅から近かった。
ボロッちいって言ったけど、ごく普通の一戸建て。
玄関に入ると猫が3匹バラバラのスタイルで待っていた。w
「うち、お袋いないし、親父は深夜にならないと帰って来ないから、ゆっくりしてって。」
「え? 1人?」
「そ、俺1人。 大丈夫、襲わないから。」
「ブブッ・・・あ、でも邪魔者って?」
「こいつら」
F君は足元をすり抜ける猫さん達を指差して、一匹一匹名前を教えてくれた。