午後に入り、昼休みが終わった後の5限目は、理科室で授業だった。薄暗く、蒸し暑い三階にある六年三組とは違って、理科室は中庭を挟んだ二号棟の一階にあり、緑に覆われた窓の外から、涼しい風が、髪をさらさらとなびかせた。
「今日は、松本先生だってさ」
舜一が欠伸混じりに、さも興味なさげに、拓哉や徹たちに言った。理科室では、教室と違い、席が指定されていないので、生徒たちは6つの机に合わせて、6つの任意のグループに別れて席についた。
「先生。俺たちの机に、来てよ」
舜一が、無邪気に手を振って、そう言った。裏腹に、逆らうなよ、先生、といった具合の目つきをしていた。結局従わざるをえず、舜一と彰吾の間に、丸椅子を持ってきて座った。
「先生」
席につくなり、舜一が甘えたような声で、体を捻って僕の耳に囁いた。
「先生の射精、また観たいなぁ」
手が、僕の剥き出しの太ももをまさぐる。
「ねぇ、しゃ・せ・い」「うっ」
熱い息に、耳がくすぐったくて声がでる。手が、体操服の隙間から侵入してきた。彰吾も便乗して、逆の耳にふぅっと息を吹きかける。
「ふ、や、やめろ」
「じゃあ、オナニーしてよ」
「授業が始まるだろ、無理だよ」
「ちぇっ」
「つまんねぇな」
二人は、意外にもあっさり、ふっと体から離れた。僕は、捲れ上がった青のズボンを直した。
チャイムが鳴ると、暫くして松本先生が入ってきた。彰吾によると松本先生は、いつも理科を教えている担任が出張で不在のため、代理として来た先生らしい。まだ25才くらいの、童顔のまだ垢抜けない感じがする、詰まりながらなんとか授業をこなしていた。
今日は、中和の実験(といっても所詮小学生がこなせる内容のもの)をするらしく、最初の10分くらいは材料やら、器具やらを用意するのにかかり、理科室は戦場さながら。僕も立ち上がって、生徒たちが間違ったものを自分のグループに持って帰らないように、見回っていた。
「きみが、Tくんだっけ」
教卓の傍で、松本先生が、親しみやすそうに声をかけてきた。間近でみると、なかなか端正な顔をした男だった。手足が長く、どちらかといえばがっちりしている。
「昨日は、プールにも入ったんだろ?大変だった?」
「はぁ、まぁ。中学校では水泳部に所属しているんで。」
先生は、僕が昨日プールの中で果てたことなんて、きっと知るまい。
「へぇ〜」
彼は、笑顔でそういうと僕の腕の筋肉や、眩しいほどに引き締まった剥き出しの足をちらっと見た。ついでに、股間も品定めするように見たのも、僕は見逃さなかった。どうせ肉棒を扱かれるなら、年下よりも年上の人がいいなぁなんて、考えた。馬鹿馬鹿しい。
「まぁ、あと2日間、だっけ?頑張れよ」
彼は、僕の肩に手を乗せた。
実験は、記録用紙を一人一人が書いて、さらにそれをグループでまとめて提出するというしち面倒なもので、僕は前半は歩き回りながら全てのグループを見回って、操作を手伝い、後半になってようやく自分の席に戻った。
「先生、松本先生と仲良さげにしてたね」
席につくとすぐに舜一が、そう言いまた手をズボンの中に進めてきた。
「授業中だって言ったろ」
そういっても、やめない。手は、すぐに股間に到着した。ビキニの上からまずは全体像を確かめた後、亀頭の場所も探り当て、親指で先端を擦ってくる。
「こら、やめなさい」
「あれぇ、じゃあ、昨日のプールのことを、松本先生に教えてあげよっかな、全部。」
六人が、こらやめなさいと僕の口真似をしてきた。彼らは実験を適当にやりながら、僕の様子を伺っている。
「もうちょっと、股を広げてよ。触りにくいからね」
舜一は息を僕に吹きかけながら、そう迫る。僕は辺りを見回してから、ゆっくりと開脚した。舜一は一度手を抜くと、大胆にも僕の太ももの上を越えて、再び弄くり始めた。反対側の彰吾も、シャツの中に手を進めてきて、僕の胸筋の逞しさを確かめたのち、ピンク色のまだ強い刺激になれていない乳首をなぶりはじめた。
「ふぅ、は、ん」
二人の攻めはどちらも優れたもので、僕は確実に登りつめらせられていた。舜一は相変わらず、親指だけで僕の半分ほどの硬度の肉棒を、ビキニを通して、くりゅくりゅと擦る。たまに、爪を軽くたて、僕の反応をたのしむ。
「かぁ、く、くぁぁ!」
「あんまり喘ぐと、ばれちゃいますよ。松本先生に!」
彰吾が、嘲笑した。僕は、松本先生を目で探した。ずっと向こうの場所で、作業を手伝っている。確かに、松本先生にバレたら、あとで呼び出されて中学三年生に対する特別性教育の授業、或いは生殖器の観察・実験が繰り広げられるかも。と勝手に妄想してみる。
舜一が弄くる手をとめ、松本先生に聞こえるくらいの声で言った。
「ん?あ!なんか、濡れてきた!!」