俺は拓也、どこにでもいる普通の高校3年。
春までバスケ部だったけど足を故障して引退してしまった。
付き合ってた彼女とも別れてつまらない学校生活を送ってた。今まで授業が終われば夜までみっちり部の練習だったのに今は帰宅部。毎日ただなんとなく過ぎていくつまらない日々だった。
そんな時に男同士の出会いの掲示板があるのを思い出した。
前から男に興味はあったけれど彼女もいたし、それに少し怖いような気もして見ていなかった。
「まぁメールするくらいならいいか」
そんな軽い気持ちで覗くようになった。
でもなかなかひっかかる人がいなくて何日か過ぎたとき、同い年で俺と同じように部活を引退して暇してるコウタって奴の書き込みを見つけた。
とりあえず怖いのでサブアドで返信してみる。
しばらくしてコウタからメールが、コウタむサブアドだった。
それから俺達はいろいろメールのやり取りをした、学校の事や悩みや下ネタとかどうでもいいことをコウタとメールするのは楽しかった。
コウタは引退するまでは野球部だった。彼女と別れて一年らしい、それに家が俺の家から電車で二駅ということもわかった。
夏休みも最後の週、俺とコウタは会うことになった。待ち合わせはコウタの家の近くのボーリング場。
実はコウタとは写メ交換とかしていなかったのでこの日が初めてのお互いの顔をみることになる。
朝から俺は緊張しっぱなし、服や髪型とか一応頑張ってみた。
待ち合わせの場所につくと階段にタンクトップにキャップ姿のコウタがいた、
ガッチリした体が日焼けしていてかっこよかった。顔も想像以上にかっこよくてますます緊張した。
お互い「はじめまして」ってぎこちない挨拶をしてボーリングをすることになった。
それから飯くったり話してるうちにお互いタメだしメールもずっとしてたので自然と仲良くなれた。
「拓也って意外とイケメン!!」
「意外ってなんだよ!!コウタもまあまあだな!」
「はぁ!うっせーし!(笑)」
そんな感じでまた会う約束をして今日は別れた。
家に帰っても俺のテンションは上がりぱなしだった。