コロナ前の話です。
俺は関西からお盆で田舎に帰省する際に高速付近の道で
〇〇方面の方載せて下さいとの紙を持っていた少年を見つけた。
ちょうど同じ方面だしと車を停めて少年に超えをかけた。すると、少年は笑顔で
「〇〇方面行かれるんですか?載せて頂けますか?」と
笑顔で話かけてきた。
俺は「いいよ、乗って」と少年を助手席に乗せた。
少年の名前はたくみ。170pくらいで坊主頭にキャップを被っていた。年齢は高校2年生の16歳。
この夏休みにヒッチハイクをはじめたらしい。
もともとはサッカーをやっていたが靭帯の損傷でサッカーが出来なくなり、幼少期からサッカーしかやってこなかったので自分のやりたいことを見つける旅らしい。
色々な会話をしていたが1時間もしないうちに彼は寝落ちしていた。寝顔も可愛い。
高速のサービスエリアに着き、彼を起こした。
「たくみくん、トイレ大丈夫?」
寝ぼけながら「はい、すいません、行きたいです。」
トイレから帰ってきた彼は、
「すいません、寝てしまって」と恐縮してる様子。
「別に謝ることではないよ、それより腹減らない?何か食べない?」と俺が尋ねると
「あ、はい、そうですね、でもサービスエリアって食事高いし手持ち少ないので我慢しますよ」と返答。
「それくらいおれが出すから食事付き合って。おれ腹減って何か食べたいから」
食事も済ませてまた本線へ車を走らせる。
「食事まで奢ってもらいありがとうございます」とたくみ。
「食事ってラーメン一杯くらい気にしなくていいから」