続き書きます!
「さ、罰ゲームのボーナスを手に入れるための最後の挑戦だよ」
「え?」
賢也の言葉の意味が分からなかった。
いや、何で知ってるのか分からなかった。
「30000円貰えるんでしょ?」
「お前…」
「今日、キスされて嬉しかった」
賢也は泣いていた。
「違う…」
「帰ろ。早く済ませたいでしょ?」
ベンチから立ち上がり、数歩進む賢也。
「賢也、俺…」
「演技で好きなんて言わなくてイイよ」
笑顔なのに大粒の涙を流していた。
「いつもだったから。好きって言われて、使われて捨てられちゃうんだ」
俺は賢也のこと、何も知らなかった。
「慣れてるから。だから、純一クンは気にしないで」
俺は立ち上がり、賢也に駆け寄り抱き締めた。
「ここじゃダメだよ」
「バカ…」
そのまま唇を重ねた。
「ん…」
さっきと違う。
キスが上手い。
「愛してる」
「……」
「本気だから」
「30000円のためじゃなく?」
「証拠がなきゃダメだから」
「キスは?」
「実は撮ってた」
「やっぱり」
「気付いてた?」
「ちょっとね」
「すまん」
「しょうがないよ。さ、帰ろ」
「あぁ」
手を繋いで帰り道をゆっくり歩いた。