「タク好き〜!」
「ユウ重い…」
いつも後ろから抱きついてくるユウ。
「今日はデートなんだよ〜」
「覚えてるから大丈夫だよ」
こいつは学校外で遊ぶこと全てをデートと称す。
誤解を招く発言だが、ユウがこんなキャラだってのは皆分かってるから安心だ。
「今日はどこ行く?カラオケ?映画?公園?買い物?」
俺の周りをぐるぐる回る。
「今日はユウの家に行ってユウのこと食べちゃおうかな」
「もぉ…タクのエッチ〜」
誘うくせに顔を赤くする。
「卓也、なに雄介とイチャイチャしてんだよ」
「ちげぇし」
「コウ〜」
俺から離れて、孝平に抱きつくユウ。
「なんかねタクが、僕のこと食べちゃうって言ってるんだよ〜」
「よしよし。雄介は俺のほぉが好きだもんなぁ」
「ん〜、どぉだろ」
「うわ、俺様ショック〜。雄介なんか嫌い〜」
「ゴメン〜。コウのことも好きだよ〜」
「じゃあ今度イイコトしよ」
「イイコト?」
「そぉそぉ。今からする?」
「いいよ〜。どこで?」
「じゃあトイレ行こ」
「うん」
「こら、ユウは俺とデートだろ」
孝平に着いて行こうとするユウの手を握った。
「恥ずかしいよ〜」
「じゃあ変なオジさんに着いていっちゃダメ」
「わかったぁ」
「分かんないでよ!」
そんなこんなで俺とユウは、孝平を置いて買い物に出掛けた。