祭の会場…と言っても広い公園で行われていて、普通な感じでした。武人とは久しぶりに会ったので、ついつい話に花が咲いて盛り上がってしまいました。
しばらくすると武人の所に一人の背の低い男の子がやってきました。
悠介「遅れてゴメン!なるべく急いでんけど…ほんまゴメン!淳士さんもすいません!」
武人「お前遅すぎやろ(笑)淳士もうブチ切れやで?シバかれるんちゃう?」
淳士「いやいや、俺そんな危ない人ちゃうから大丈夫やで;悠介くん…かな?今日はよろしくね。」
ぱっと見た感じ可愛いと思いました。もう野球部です!みたいな感じなんですが、どことなく幼い…そんな感じでした。たぶん声は震えてたんでしょう(笑)
しばらく3人で歩いてると、会場では武人や悠介の地元の友達や高校の友達が沢山来ていたみたいで、俺だけ取り残されたような感じでした。だから少し離れた場所で座ってると悠介がやってきました。どうやら俺に気を使ってくれたみたいでした。
悠介「ほんま遅れてすいません;」と真剣に謝るので、
淳士「気にしなって;俺そんなんで怒ったりせんからさ。それに敬語使わなくていいよ?武人も使ってないやろ?」と笑顔を見せると
悠介「ありがとうございます。あ…敬語使ってた…気つける;」と頭をポリポリとかく。
淳士「ハハハ(笑)可愛いなあ〜。」
悠介「いえいえ。あ、これ。」
とジュースが差し出されました。ホントに優しい…俺が一人なの気にしてこんなことまでしてくれるなんて…。
淳士「ありがとう!嬉しいよ。でも…友達のとこ行かんでいいの?」と尋ねました。
悠介「ううん。あいつらとはいつでも話せるけど、淳士とは話せへんやん?それに俺、誰かを一人にしておけへん人やから」と言いました。
そんな優しさにキュンとしながら(笑)いろいろと話をしました。すると彼女はいなく、毎日部活で怠く、こうやって祭に来るのも珍しいみたいでした。
そうして話をしてると、花火が上がる時間になりました。パンパンと上がっていく花火を見ながらチラッと悠介を見ると、目をキラキラさせて花火を見ていました。夢中になってる姿が可愛いくて、じっと見てると
悠介「俺の顔に何かついてる?」と聞かれて焦りました。
淳士「いや、俺となんか見ててもいいんかな〜って思ってさ。」
悠介「今日は淳士と見ていたいからいいの。ほら、また上がったで!」
と言ってくれました。しばらく無言で見てると、今度は悠介が俺を見てました。