10分ほどして家に着いた。悠介は黙ったまま俺を部屋へと促す。
悠介「軽くシャワー浴びてくるからちょっと待ってて」
そう言って部屋を出ていく。俺は何だか気まずくなって、そわそわしてしまったけど、とりあえず勉強の準備だけして待っていた。
数分後、スウェットに着替えて、ジュースを片手に悠介が部屋に入ってきた。
悠介「お待たせ!何も部屋の中あさって無いやんな〜?(笑)」
といつもの悠介に戻っていた。俺はホッと胸を撫で下ろし
淳士「なんもしてないよ(笑)それとも…」
話している最中、急に抱きしめられた。俺は一瞬パニックになって、その状況を飲み込めなかった。
悠介「なぁ、淳士は俺の事どう思ってる?俺な…淳士のこと好きみたいやねん。今日話してやっと気付いた。他人に弱音吐いたのなんて初めてやった。それに慰めてもらったのも…。よくわからんねんけど…これって変やんな?ゴメンな…」
突然の告白。俺はとりあえず落ち着いて、返事をする。
淳士「そうかあ…俺な、悠介に好きって言ってもらえて嬉しいよ。友達として好きなんは普通のことやと思うし、全然変じゃないよ。」
悠介「違うねん!そういうんじゃ無くて…人として好き。何て言ったらいいかわからんけど、ホンマに好きやねん!」
顔を見ると真剣な表情。俺の心臓は既に爆発しそうなくらい鼓動していた。
淳士「それって…告白?つまり俺と付き合いたいってこと…?」
俺は顔を真っ直ぐ見つめ、問う。
悠介「…うん。でもキモくない?男が好きやなんて…」
淳士「悠介がキモかったら俺もキモいからいいよ。」
俺と悠介は見つめ合う。お互い顔が近くなってることに気付く。
悠介「じゃあ…俺と付き合ってくれる?彼氏になってくれる?」
淳士「うん…喜んで」
そう言って甘いキスをする。唇と唇が重なるとき、悠介が震えているのがわかった。唇を離して相手の顔をよく見ると耳まで真っ赤になっていた。
悠介「ありがとう。」
こうして俺たちは付き合うことになった。お互い初めて同士で、何から始めればいいかわからなかったけれど、付き合えたことだけで幸せだった。
淳士「じゃあ…とりあえず勉強しよっか?それ終わってからゆっくり話そう?」
その場の空気に流されないように俺は言った。
悠介「…うん。とりあえず今日の課題とかやってしまおう。」
それから勉強を始めるも、やっぱりお互い気になって進まない。
悠介「淳士…もう一度キスして?」
俺は無言のままキスをした。