キミの手は大きくて太くて…
何度もその手を掴んだ。。。
キミが遠くへ行ってしまいそうで…
僕はこの春から大学に入学した。
アパートも借りて夢の一人暮らし
そして,今は6月。
僕の思い描いていた大学生活とはかけ離れていた
だって恋人なし…サークルもしてないし…
僕はバイトが忙しくてサークルに入るどころではなかった
でも友達はそれなりにいる
好きな人だって…
直樹くん…
僕の好きな直樹くんは推薦入試の合格者が集まるセミナーにいた
出席番号が前後だったから,出席番号近い同士で集まってみんなで自己紹介したときに直樹くんが気になった。
パっと見はそんなカッコイイわけじゃあないけど・・・
直樹くんの揉み上げと顎髭がつながっているのを見て気になった。。。
ちょっと男臭い感じがした
目が二重でガタイがよくて背が175ぐらい。自己紹介からわかったのはどうやら軟式野球のサークルに入るらしい
僕はだんだん気になりだしていつの間にか好きになっていた
だが今の6月中旬になるが・・・・そして出席番号も近いのに全く話せず・・・
どうやら彼の出席番号前には同じ高校らしい人がいるから周りと話すことも必要ないようだった
そんなこんなで・・・
で,今は商学科の共通科目の商学概論…
指定席で直樹くんは前にいた
ずっと直樹君が見ていた・・・
髪の毛が茶髪になっていた
B系の服が多いな・・
直樹君のことばっかり観察している自分がいる
今日こそは話そう でもいまさら何って話せばいいのかわからない
内気な僕はなかなか話題づくりに苦労してしまう
そのとき彼が後ろを向いた
ドキ…
『ごめんシャーペン貸して』
『え・・・あっ・・うん』
僕はすかさずシャーペンを渡した
『サンキュー』
そのとき手が触れあった
ごっつい手に触れた
そのときの感動は今でも忘れない
初めて好きな人と話した
初めて目の前で直樹君の顔を見た
やっぱりカッコイイ
僕には忘れられない一日となった