「遅い!」
部屋の前には恭平がいた。
「お前が早すぎんだよ。てか何だよ」
「聡に変なことをされていないか心配でな」
「それなら大丈夫だ、な?」
「ぅ、うん」
さっきのは十分に変なことだと思ったが、聡にその気はないようなので気にしないようにする。
「なら…いいが」
「とりあえず中に」
「あぁ」
まだ明るくなかったので聡はもう一眠りと言って寝てしまった。
「勇希」
「ぇ…ぁ…」
不意に頬へのキス。
「恭へッ」
今度は唇に。
「聡には内緒な」
そのまま部屋を出ていった。
僕は落ち着かないままベッドに潜り眠りについた。
「おはよ」
「おはよ」
聡が先に起きていた。
「なぁ、おはようのチュウもなしか?」
「なし」
「ひでぇ…」
そんな疲れる朝だった。
休みは学校も静かだ。
部屋で3人で喋った。
不意に夢が頭をよぎる。
熱くなる身体。
二人の顔を見るのが恥ずかしい。
それに聡には触られたし、恭平にはキスされたし…。
いつの間にか…身体は身体を求めてた。
「ねぇ…その…」
「あ?」
「どうした?」
「ぼ、僕のこと好き?」
「あぁ」
「もちろん」
恥ずかしい。
でも、我慢できない。
「なら…キス…して」
心臓が飛び出そうだった。